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G7円安批判なかった=麻生財務相

2013年05月11日 22時45分 JST | 更新 2013年05月11日 23時02分 JST

麻生太郎財務相は11日午後、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議終了後の記者会見で、4年半ぶりの円安水準をつけたドル/円相場について、会議で「100円突破がどうのこうの(との議論は)一切なかった」と述べた。日銀の金融緩和や円安についても「批判的な意見はなかった」という。

10日の外国為替市場では、海外時間の取引でドルが一時101.98円まで上昇した。財務相は今回のG7で「為替や金融政策については、2月のG7声明が極めて有意義だった、非常に成功だったというのが共通の認識」とのみ話し、円相場の水準について「為替に関してコメントすることはない」と言及を避けた。

<G7は財政と成長、金融規制など議論>

G7は今回も会議で、財政再建と成長の両立をめぐって議論。財務相によると「財政(出動の)余力のある国は足元の景気により配慮すべきとの意見、財政健全化が景気回復に不可欠といった意見があったが、中期的に財政健全化を着実に進めることが重要との認識が共有された」という。日本側からは財務相が、年央に財政健全化計画を策定する方針を重ねて説明した。

議長を務めた英国が、主要議題のひとつとして取り上げた金融規制については、問題を抱える金融機関の処理対応や店頭デリバティブ市場改革など、各国間で異なる規制を整合的にするための意見交換が行われた。財務相は「預金保険制度(など)破綻処理制度が金融危機の収束に重要な役割を果たしたことを紹介し、国際的な議論をさらに進めることの重要性を指摘した」という。

<黒田日銀総裁が金融緩和の狙い説明、各国の理解「さらに深まった」>

日銀の黒田東彦総裁は、会議の席上で金融緩和策の狙いや波及効果などについて各国に説明。大規模緩和の導入で、1)長めの金利や資産価格のプレミアムに働きかける効果、2)民間金融機関の貸し出し増加を促す効果、3)市場や経済主体の期待を抜本的に転換させる効果──が期待できると主張し「15年続くデフレを脱却するとの国内目的に資するもの」と解説した。

出席者の反応を記者団から問われた総裁は「インフォーマルな意見交換ができた。緩和の背景、狙いや波及チャネル、今の日本の金融資本市場の反応についても十分説明ができた。理解がさらに深まった」と述べた。

同時に総裁は、国債市場の変動幅が大きくなっていることについて、国債から他の資産や貸出への資金移動が「すでに起こっている」としながら、日銀が「今後年間50兆円のペースで国債の保有残高を増やす」方針をあらためて強調。大きな価格変動にも「オペのやり方を若干調整し、ボラティリティ(変動率)は低下してきている。長期金利が跳ねることは予想していないし、そうならない」との考えを示した。今後も「物価が2%に向けて上昇する中で、名目金利が上がる可能性はあるが、それはある意味自然なかたち。当面は量的緩和で長期金利が跳ねることはない」と話した。

(ロイターニュース 木原麗花;記事作成 基太村真司;編集 田中志保)[アイルズベリ(英国) 11日 ロイター]