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ワイン生産に気候変動で大きな影響が

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気候変動による農業や食品、産業への悪 影響について懸念が高まる中、ワイン生産の状況も一変する可能性があるという、新たな研究結果が発表された。 | yuma LFLC / flickr

気候変動による農業食品産業への 影響について懸念が高まる中、ワイン生産の状況も一変する可能性があるという、新たな研究結果が発表された。

気温の上昇や降雨量の変化による影響は、すでに出始めているとされる。『米国科学アカデミー紀要』に4月8日付けで発表された研究結果では、南仏やイタリアのトスカーナ州など地中海におけるブドウの名産地が、以前ほど良質のブドウを生み出せない土地になり始めていると報告されている。

この研究は、国際環境NGOであるコンサベーション・インターナショナル(CI)と環境防衛基金(Environmental Defense Fund:EDF)が実施したもの。研究論文の主執筆者であるリー・ハンナ博士は、「結果の数値に衝撃を受けた」と話している。

研究結果によると、主なワイン生産地でのブドウ栽培に適した土地は、2050年までに25%から73%減少すると予測されている。より高地に移動を迫られる生産者が出てくる可能性もあり、その場合は移動先の野生動物に悪影響を与える恐れがある。

同じ場所で栽培を続ける場合でも、生産レベルを維持するために灌漑(かんがい)技術を用いる場合は、淡水の保護に関する問題が生じる可能性がある、とも指摘されている。

その一方で、ワインの生産に適した場所も新たに生まれている。米ニュージャージー州もその1つだ。昨年のワイン鑑定会「ジャッジメント・オブ・プリンストン」では、「アメリカの脇の下」と呼ばれるほど悪名高いこの州のワインが、フランス産の有名ワインと互角の勝負をして、業界のプロを驚かせた

研究結果によれば、今後イエローストーン国立公園の周辺や中国中部の山々も、ブドウ栽培に適した場所になっていくという。しかしそれは同時に、その土地の野生動物を脅かすことにもつながる。例えば中国でブドウ栽培向けの新天地として期待される場所は、主にジャイアントパンダの生息地でもある。

近年、中国のワイン消費量は飛躍的に増加している。2013年初めに『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙が報じたところによると、2012年の中国でのワインの売上は約410億ドルで、昨年より20%多かったという。

以下は、「気候変動のワイン生産への影響」を説明するEDFの動画。地図上の赤色は、現在ブドウ生産に適しているが、2050年までに不適になる地域。緑色は2050年でも引き続き適している地域。青色は、2050年までにブドウ生産に新しく適するようになる地域。

[US版で2013年4月8日に掲載した記事を翻訳しました]
[Rachel Tepper 日本語版:兵藤説子/ガリレオ]

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