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NHK、取り調べ映像を放送延期 大阪地検の激怒が原因か

2013年06月10日 01時19分 JST | 更新 2013年06月10日 01時19分 JST
Flickr by torisan3500


NHKの報道番組「クローズアップ現代」で、4月15日に予定されていた「検察の取り調べ可視化」をテーマにしていた放送が延期されていたことが判明し、ネット上で大きな議論を呼んでいる。

もともと、これはNHK大阪の報道番組「かんさい熱視線」で4月8日に放送されたもの。「“虚偽自白”取調室で何が」というタイトルで、取り調べ容疑者が嘘の自白をさせられてしまう取り調べの実態に迫った内容だった。裁判員裁判の中で公開された大阪地検の取り調べ映像を独自に入手し、取調室という密室で「虚偽自白」が作られる瞬間を放映した。

これに大阪地検が激怒。DVDをNHKに提供した弁護士の行為が「刑事訴訟法が禁じる証拠の目的外利用に当たる」として、この弁護士の懲戒請求を大阪弁護士会に出した

この動きを受けて、NHK東京本社が「クローズアップ現代」の放送延期を決めたと、NEWSポストセブンが報じている。同サイトに掲載されたNHK関係者の証言は次の通りだ。

「実は『かんさい熱視線』の取り調べの検証特集は、『クローズアップ現代』としても放送される前提で取材が行なわれていたんです。5月上旬に放送される予定で、番組コメンテーターには村木厚子さんの起用も決まっていました。(略)NHK東京本社の記者が検察の激怒を知って、上層部に進言したそうです。『証拠DVDを再度放送すれば番組関係者が検察に捜査される可能性もある』として、番組中止を訴えた。当局にすり寄る記者連中と、それに反発するディレクターの対立というのはNHKではよくある構図ですが、今回はあまりにもひどい」
NEWSポストセブン 2013/05/27 07:00)

こうした報道を受けて、ネット上では放送延期に様々な声が出ている。北海道旭川市在住の弁護士、中村元弥氏は「冷静な判断」として、NHKに理解を示した。

これに対して、ジャーナリストの江川紹子氏は「全国放送すべきだ」として、次のようにツイートしている。

また、実際に「かんさい熱視線」の番組を見た視聴者からは「よくできた番組なので、今回のことが前例になるのはまずい」という声が出た。

裁判資料として使われた取り調べの映像の模様を、NHKが放送するのは問題があるのかどうか。今回の放送延期について、読者の皆様の意見をお待ちしています。

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