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米銀の商工業向け融資増、バブル期突入か

2013年06月10日 21時16分 JST
Reuters

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米銀の商工業向け融資が2011年から2けたの伸びを続けており、米連邦準備理事会(FRB)の大規模な資産買い入れを背景に、今年に入りバブルの初期段階ではないかとの警戒が高まっている。

米銀の商工業向け融資は第1・四半期に1兆5300億ドルと、前年比12%増加した。

通常であれば、融資拡大は景気回復の前向きな兆候としてとらえられるが、中小、上場企業ともに、景気拡大を加速させるために融資を活用しているわけではないのが実情だ。企業は銀行に有利な融資条件を迫り、低利の与信枠確保や老朽化した設備の刷新に向けた借り換えに充てている。

UMBフィナンシャル・コープのマリナー・ケンパー会長は「流動性があふれる中、銀行には貸し出しを行うよう圧力が高まっている」とし、「融資条項やプライシングが悪化しており、危機を招きかねない」と指摘した。

米連邦預金保険公社(FDIC)によると、3月末時点で商工業向け貸し出しのトップは米バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)で、前年比24%増の2090億ドル。これにウェルズ・ファーゴ(1490億ドル)、JPモルガン・チェース(1360億ドル)、シティグループ(1340億ドル)が続く。

支払い遅延率や貸倒償却率は歴史的水準を依然大きく下回っているものの、4月30─5月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、商工業向け融資の急増および融資基準の緩和をめぐり、一部のFRB当局者が懸念を示していることが明らかになっている。[ボストン 10日 ロイター]