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エアアジア、ANAとの合併解消へ 利用率低迷で

2013年06月11日 18時15分 JST | 更新 2013年06月14日 15時06分 JST
時事通信社

アジア最大手の格安航空会社(LCC)として知られるエアアジア(マレーシア)は、エアアジア・ジャパンを傘下におくANAホールディングスとの合併を解消する方針を固めた。時事通信などによると、ANAホールディングスがエアアジアの持ち株をすべて買い取って完全子会社化し、立て直しを図るという。利用の低迷が響いたとみられる。

プレスリリースによると、エアアジア・ジャパンはANAが51%、エアアジアが49%の株式を保有。 ANAが出資し関西空港を拠点とするピーチ・アビエーション、日本航空系のジェットスター・ジャパンに続く国内線LCC3社目として、昨年8月に運航を始めた。現在、成田空港や中部空港を拠点に国内5路線、国際3路線を運航している。

しかし、エアアジア・ジャパンは他の国内線LCCと比較しても、利用率で大きく引き離され、低迷していたようだ。Aviation Wireによると、LCCが安定的な利益を得るには80%以上の座席利用率が必要。だが、エアアジア・ジャパンの4月の座席利用率は56.4%だったという。

また、ブルームバーグの記事によると、エアアジア・ジャパンが発表した今年のゴールデンウィーク期間の搭乗率は、国内線67.6%、国際線61.2%で、LCC3社の中では最下位だったという。トップのピーチ・アビエーションは91.3%だった。利用低迷の原因としては、知名度の低さやインターネット予約が他のLCCと比べると複雑なことなどがあげられるという。

エアアジアは11日、声明を出し、エアアジア・ジャパンの経営は当初の計画通りには進んでおらず、低価格ビジネスの運営方法をめぐり、ANA側と「意見の相違」があったとしていると共同通信が報じている。

秋ごろまで同エアアジア・ジャパンのブランド名で運航を続けるという。朝日新聞デジタルは、ANAが出資する「ピーチ・アビエーション」に統合する可能性もある、と報じている。

日本では昨年、大手航空会社がLCCに相次いで参入。「2012ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンにも選ばれた。だが、早くも正念場を迎えているようだ。世界の航空業界では、ますます競争が激化している。日本のLCCは何が必要なのだろうか。ブルームバーグは記事の中で、バークレイズ証券の姫野良太シニア・アナリストが、ANAは「正しい選択」をしたとの見方を示したと紹介。さらに、規制の多い日本でLCC事業を成功させるには、政府の政策面での支援が必要だと指摘しているとしている。

バークレイズ証券の姫野良太シニア・アナリストは「このままジリ貧の状態を長く続けるよりも、ANAは資本政策まで含めた思い切った施策を取ることは正しい選択だ」との見方を示す。その上で、ANAが展開しているピーチは高い搭乗率を確保できており、そのノウハウを投入すれば、ある程度までは業績も上振れする可能性はあると語った。
ブルームバーグ  2013/06/10 18:31)

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