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Webプロデュースに必要な能力って?【サイラボ川原崎xハフポスト松浦】

2013年06月17日 00時39分 JST | 更新 2013年08月16日 18時12分 JST
Kaori Matsumoto

5月18日、ザ・ハフィントン・ポストの日本版ローンチを記念して「Webメディア業界のキャリアデザインって?」というテーマでトークイベントが行われた。

登壇者はザ・ハフィントン・ポスト日本版編集長の松浦茂樹とサイラボ編集長の川原崎晋裕さんの2人。Webメディアでの編集/プロデュース経験の豊富な2人が、「3年後になくなっていそうな職種orスキルは?」「息の長そうな職種orスキルは?」など6つの質問を軸に、Webメディア論を語り合った。本稿では全6回に分けてその模様をお届けする。

第3回目にあたる今回のトークテーマは「プロデューサーってどうなの?」。

松浦の「人の心をつかむ能力がWebのプロデュースには必要」という意見を出発点に、他業界とは違うWebならではのプロデュース術に話が及んだ。

■Q3:プロデューサーってどうなの?

「僕、サイゾーに入社した時に1日10本編集長にネタ出しをするってことをやってたんです。それをやってる内に、どういうものが人の心をつかむコンテンツなのかという感覚を身につけていった。そういう意味での編集力を持ったプロデューサーって、Web業界にはまだほとんどいない気がするんですよね」(川原崎)

Webのプロデューサーには、Web業界から入ってそのまま上がってきたという人は多いが、編集から入ったという人は少ない。編集や営業などハイブリッドなスキルを持つ点が自身の強みだと川原崎さんは言う。また、松浦は一方で、他業界とWeb業界のコンテンツ作りの違いについても言及した。

「新聞やテレビは、玄関に配られる、リモコンを押すという1ステップで受け手に届く。だから編集者は自分がいいと思うコンテンツ作りができる。だけど受け手が該当URLを開くまでにステップ数の多いWebでは、同じ流儀でやっても届かないですよ」(松浦)

人の心をつかまなければ読まれることのないWebで「いいものを作ったら人が来るというのは幻想」だと語る松浦。紙業界出身の編集者には、その切り替えができず、「面白い読み物なのになぜ読まれないんだ」というジレンマに陥る人も多いと言う。川原崎さんもこれに同意し、賛成・反対意見の両論を併記した客観的なコンテンツ作りの重要性を指摘した。

「たとえば『アベノミクスすごいよね』って意見があったら、僕はその反対論者を探してきて両方の意見を載せるべきだと思うんです。そこから何を汲み取るかは読者次第。編集部が直接的な表現で『これは面白い、つまらない』って主張する記事は、信用ならないと思います」(川原崎)

松浦氏もハフィントンポスト日本版でコメントを編集していることを例に挙げ、「ただのdisり合いではなく、良質な議論になるよう空間設計することもプロデュースの一環」だと述べた。

(文:大井正太郎)

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