おもしろいコンテンツを作る方法【サイラボ川原崎xハフポスト松浦】

2013年06月18日 00時53分 JST | 更新 2014年03月31日 14時13分 JST
Kaori Matsumoto

5月18日、ザ・ハフィントン・ポストの日本版ローンチを記念して「Webメディア業界のキャリアデザインって?」というテーマでトークイベントが行われた。

登壇者はザ・ハフィントン・ポスト日本版編集長の松浦茂樹とサイラボ編集長の川原崎晋裕さんの2人。Webメディアでの編集/プロデュース経験の豊富な2人が、「3年後になくなっていそうな職種orスキルは?」「息の長そうな職種orスキルは?」など6つの質問を軸に、Webメディア論を語り合った。本稿では全6回に分けてその模様をお届けする。

第4回目にあたる今回のトークテーマは「おもしろいコンテンツの作り方」。

■Q4:おもしろいコンテンツの作り方

話がここに及ぶと、川原崎さんは「僕が知りたいくらいですよ」と頭を抱えて会場の笑いを誘った。そんな川原崎さんが心がけているのは、「自分が100点をあげられるものを作りたい」ということだと言う。

「100人にアンケートを取って全員の意見を取り入れると、誰にとっても60点くらいのものしかできない。それよりも、たった5人でもいいから「これは自分にとって100点のプロダクトだ」というものを作るほうが、僕は絶対に意味があると思っているんです。アップルの製品がなんで面白いかっていうと、ジョブズが独裁者だからだと僕は思ってるんですね。ジョブズが自分一人にとって超いいものを作ろうと思っているから、あれだけ人の心を惹き付けられた」(川原崎)

川原崎さんは営業時代に先輩に言われた「他人のアドバイスは聞いて忘れろ」という言葉を今でも覚えていると言う。万人の意見を集めてデータを解析すればそれなりに面白いものは作れるが、強烈に人の心をつかむコンテンツは生まれない。松浦もこの点に同意し、「編集者が個性を出して作ったコンテンツに人を呼ぶのがプロデューサーとしての自分の仕事」だと語った。

ただし、そうした属人的なコンテンツ作りは「その人がずっこけた時に丸ごと全部ずっこけてしまう部分が難しい」と松浦。だからこそプロデューサー的な立場に立った際には、コンテンツを作る編集者がいかに面白い人間なのかを見抜く目が必要なのだそうだ。こうした個々のセンスに頼る仕事のやり方は編集の特殊な点だと川原崎さんも語る。

「一般的な営業とかで属人的なことやる人は、僕はダメだと思ってるんです。それだと引継ぎができないから会社に利益を残せない。ただ、コンテンツ作りとなるとやっぱり職人的というか、その人のセンスが必要になってくるんですよね」(川原崎)

また、川原崎さんは「Webで編集と呼ばれている人の中には、何も企画を考えず作業しかやっていない人もいる」と指摘。単なる手作業や数値データを解析するだけの編集は、今後のコンテンツ作りの中では淘汰されていくというのが2人の共通認識だ。

(文:大井正太郎)

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