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藤子不二雄A氏ら、児童ポルノ禁止法の改正案に反対声明【争点:クール・ジャパン】

2013年06月18日 23時47分 JST | 更新 2013年09月22日 16時56分 JST

藤子不二雄A氏、さいとう・たかを氏、秋本治氏をはじめとする著名漫画家が参加する「21世紀のコミック作家の会」が18日、児童ポルノ禁止法(児童買春・ポルノ禁止法)の改正案に対する反対声明を発表したと報じられている。

児童ポルノ禁止法の改正案は、自民党、公明党、日本維新の会の3党によって5月29日に今国会に提出された法案で、第三者への提供や販売が違法となっている現行法から、個人がみだりに児童ポルノを持つ「単純所持」にも規制を拡大するというもの。法案では「1年以下の懲役、または100万円以下の罰金」を設けている。

改正案では、これまで対象ではなかった漫画やアニメ、CGなどへの規制も、今後の検討項目として、「調査研究」の対象に含まれたことから、「表現の自由」の侵害につながるなどとして、日本漫画家協会、日本アニメーター・演出協会などの業界団体が、相次いで反対声明を出していた。映画演劇労働組合連合会は、「被害児童が実在しない『漫画・アニメ・コンピューター映像』の世界に規制を及ぼす」と指摘している。

共同通信は、「21世紀のコミック作家の会」の声明について次のように書いている。

「読者からの支持を得られない『面白くない』漫画ばかりが量産される可能性がある」と指摘し、改正案の撤回を求めている。

(共同通信「児童ポルノ法改正に藤子氏ら声明 著名漫画家ら「漫画衰退招く」より。2013/06/18 15:19)

21世紀のコミック作家の会の呼びかけ人を務めるちばてつや氏や松本零士は、5月30日に与野党の議員に面会し、ロビー活動を行なっている。

なお、藤子不二雄A氏がコンビを組んでいた藤子・F・不二雄氏による「ドラえもん」に関する考察として、産経ニュースでは下記のように論じている。

「ドラえもん」で登場するしずかちゃんの入浴シーンは、「しずかちゃん」が架空の人物などの理由で、改正案が施行されても当面は規制対象にはならない。しかし、その後の「措置」の内容次第では…ともいえそうだ。

(産経ニュース「児童ポルノ規制 しずかちゃんの入浴シーンは…基準不明確、渦巻く異論」2013/6/18 08:37)

現行法においても「児童ポルノ」の定義があいまいなため、マンガやアニメなどがどこまでが規制されるのかと懸念が残っている。インターネットでは、リカちゃん人形も対象になるのではないかとする声も上がっているようだ。

ふと思ったんだけど、リカちゃん人形ってさ、服着てるじゃない。で、裸にも出来るじゃない。ということでリカちゃん人形が児童ポルノ扱いされちゃう日も来たりするのかなこのままだと。

リカちゃん人形、工場は福島県郡山市にある。児童ポルノでリカちゃん人形がダメになるとここの雇用はどうなるんだろうね。

自民党、公明党、日本維新の会の提出案に対し、民主党は、「本来、実在する児童の権利保護が目的であり、表現の自由に対して萎縮効果を及ぼしかねず、架空のものを描写した漫画・アニメーション・コンピュータゲーム等が本法の対象でないことを法文上明確にする。」という改正案をまとめている。ゲームショップ・漫画屋など学生時代から経営した経験を持つ樽井良和参議院議員(2013年参議院選改選対象)は、自身のブログで下記のように書いている。

日本が他国に勝る、マンガ・アニメ・ゲームなど創作物のエネルギーが損なわれる結果だけで、犯罪の抑止力としての効果がなく、むしろ禁酒法のようにアンダーグラウンドな制作に移行するだけで、結果は改悪となる。

(樽井良和氏ブログ「児童ポルノ法改正案に対しまして。『単純所持禁止』にもの申す。」より。2013/05/26 08:42:22)

児童への性的暴力を無くしていくことは、世界的な動きであり、Googleも先週末に、児童保護団体による画像検出のサポートを目的とした画像検索システムを構築すると発表している。米国では、卑猥性に関する特定の要件を満たす場合に限り、実在しない子どもを用いた児童ポルノを規制対象としている。

クールジャパンを世界に発信するにあたり、どの部分で海外と歩調を合わせ、どこまでを日本の強みとして残すべきなのか。日本の戦略の観点からの議論は、ますます深まりそうである。