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原発新基準、原子力規制委員会によって決定、内容は?【争点:エネルギー】

2013年06月19日 17時05分 JST | 更新 2013年06月20日 01時25分 JST

■原発新基準

原子力規制委員会は19日の定例会で、原発の新しい規制基準を正式に決定、施行日を7月8日にすることを決めた。近く正式に閣議決定する。

原子力規制委は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて昨年9月に発足。新基準は、深刻な事故への対策を電力会社に初めて義務づけるものだ。

新基準では、過酷事故の対策を義務化。福島第一原発と同じ沸騰水型炉はフィルター付きベント設備を設置しないと再稼働を認めない。原子炉1基につき複数の電源を確保し、遠隔で原子炉を冷却できる緊急時制御室の設置も義務づけたが、これは設置に時間がかかるとして5年間の猶予を認めた。

地震、津波対策では、各原発で起こりうる最大級の基準津波を見積もり、防潮堤の設置も再稼働の条件とした。活断層の真上への原子炉建屋などの設置を禁止することを明記した。

また、原発を運転開始から40年に制限し、特別点検で老朽化を詳細に把握させ、新基準に適合すれば例外的に1回限り最大20年の運転延長を認める制度も同時に施行する。電力会社によっては、費用との見合いで、運転再開ではなく、廃炉を選択する可能性もある。

■新規制基準の骨子

新規性基準の骨子は下記のような内容だ。

・事故時に原子炉を冷却するため、電源車・消防車を配備

・フィルター付きベントの設置

・燃えにくい電源ケーブルを使用

・免震機能を持つ緊急時対策所

・活断層の真上に原子炉建屋などの設置禁止

・最大級の「基準津波」を想定

・航空機テロ対策として緊急時制御室を設置

朝日新聞デジタル「原発の新規制基準、正式決定 規制委、7月8日施行」より。2013/06/19 13:48)

規制委は来月8日の施行日から、各原発の再稼働審査の申請を受け付ける。現在、国内の原発は全50基のうち48基が停止している。このうち、東北、東京、中部、北陸、中国、日本原電の計26基は当面、再稼働は難しい状況。北陸電力志賀原発や、関西電力美浜原発などは、国が敷地内で活断層調査を予定しており、その結果が出るまで再稼働できない。

報道によると、新基準の施行を受け、原発の運転再開を目指す国内の6つの原発が国への申請をする準備を進めているという。準備を進めているのは、北海道電力泊原発1~3号機、現在稼働中の関西電力大飯原発3、4号機と高浜原発3、4号機(いずれも福井)、四国電力伊方原発3号機(愛媛)、九州電力玄海原発の3、4号機(佐賀)、九州電力川内原発1、2号機の計12基で、いずれも、福島第一原子力発電所とは異なる「加圧水型」と呼ばれるタイプのものだ。

ただ、玄海原発では、新基準に適合する安全対策の工事が9月までかかり、大飯原発では活断層の調査が続く。また、再稼働審査は「少なくとも半年程度かかる」(規制委)とみられ、いずれにしても、年内の再稼働は困難な見通しだ。

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