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「0増5減」区割り法、成立が遅れたのは野党の責任か

2013年06月24日 19時27分 JST | 更新 2013年06月24日 19時56分 JST
時事


一票の格差を是正するため、衆議院小選挙区の定数を「0増5減」し、区割りを見直す法案(衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口較差を緊急に是正するための公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案)が、本日衆議院で可決した。次回衆院選から山梨、福井、徳島、高知、佐賀の5県の小選挙区数が、それぞれ定数3から2に減ることになる。

しかし、この法案が可決されるまでに、参議院が裁決を行わなかったことが問題になっている。

法案は、4月12日午前の閣議で決定され、衆院に提出された。しかし、野党側は抜本的解決が必要とし、この法案には反対。議論がされないまま、60日が過ぎたのだ。

そもそも、衆議院の定数削減に関しては、昨年11月14日の民主党政権時に、野田首相が、次の国会で議員定数の削減をやるならば、衆議院を解散すると明言し、安倍氏もやりましょうと応じていた。にも関わらず、なぜ、民主党は定数減法案を議論しなかったのか。

「0増5案」については、昨年11月16日に関連法が成立している。この時決まったのは、衆議院の選挙区で5議席減らしましょうというもので、自民、公明、民主のほか、維新、みんなも賛成している。5議席減らすことは決まったがどの選挙区から議席を減らすのかという点はその時決めることができず、引き続き議論が行われることになった。

このとき、民主、自民、公明3党、国会対策委員長会談で、衆議院議員定数削減に関する合意書が取り交わされれている。その内容は次のようなものだ。

衆議院議員の定数削減については、選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、次期通常国会終了までに結論を得た上で必要な法改正を行うものとする。

(「衆議院議員定数削減に関する合意書」より。 2012/11/16)

議員定数の変更案は「○増○減」と、増減セットで呼ばれることが多い。というのも、人口の多い選挙区には更に議員を増やし、人口の少ない地域では議員を減らすというように、増加するべき選挙区と減少させるべき選挙区の2通りあると考えられるからだ。

本日成立した区割り法案における「0増5減」案は、3月28日、安倍首相に対して政府の選挙区画定審議会(区割り審)が勧告した。「0増5減」の根拠となったのは、高裁で指摘があった1票の格差2倍未満という数字だ。全国で人口が最も少ない鳥取県の選挙区を基準に、算出された。

しかし、「0増5減案」の計算のもととなった人口統計が古いデータであったことが発覚、最新の人口統計を元に計算すると、格差が2倍以上になるという区域が10となるなどの問題があり、反発が出た。

与野党は5月15日、衆院制度改革に関する実務者会議を開き、それぞれの党の具体案について議論した。その会議では各党、下記のような案を出している。

・自公両党:比例代表の定数180を30削減する、また、その150議席のうち90議席については得票数に応じて全ての政党に配分し、残りの60議席については、得票数第2位以下の政党に追加して配分する連用制を導入する。

・民主党:小選挙区を5増35減とし、比例を50削減する。

・維新の会:小選挙区60減、比例84減

・みんなの党:小選挙区の18増23減

・生活の党:小選挙区30減、比例50増

・共産党:小選挙区制の廃止、完全比例代表制

・社民党:定数維持、小選挙区比例代表併用制か小選挙区比例代表連用制

・みどりの風:中選挙区制の復活

・新党改革:中選挙区制の復活

これらの議論は平行線を辿り、結局6月21日までに参議院本会議で採決が行われずに60日が過ぎ「みなし否決」された。みなし否決とは、憲法59条に規定されている衆議院の優越規定の一つで、衆議院から送られた法案を60日以内に参議院が採決しない場合は「否決とみなせる」とする規定である。法律案に関しては、みなし否決を適用するとの動議を衆院で議決する必要があり、これを経た後、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再可決すれば法律となる。

24日午前、自民・公明両党が区割り法案の参院否決みなし動議を衆議院に提出。午後の衆議院本会議で、賛成多数で可決され、法案が参議院で否決されたとみなすことを決定。その後、衆院内で改めて採決が行われ、3分の2以上の賛成多数で可決・成立した。

この法律の具体的な内容について、NHKでは下記のように報じている。

具体的には、「0増5減」の法律で小選挙区が「3」から「2」に減る▽福井▽山梨▽徳島▽高知▽佐賀の5県、全国で人口が最も少ない鳥取県、鳥取県の新たな区割りで、人口が少ない方の新鳥取2区を基準として、これよりも人口が少なくなる▽青森▽岩手▽宮城▽茨城▽和歌山▽愛媛▽長崎▽熊本の8県、新鳥取2区を基準として、人口の格差が2倍以上となる▽千葉▽東京▽神奈川の3都県の合わせて17都県の42選挙区で区割りが見直されます。

(NHKニュース「区割り法案 衆院で再可決・成立」より。 2013/06/24 15:28)

区割り法案成立について、インターネットでは賛否両論でている。

■法案成立が遅れたことを批判する意見

■法案成立を疑問視する意見

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