エジプト暫定内閣が発足 ムスリム同胞団は排除 衝突相次ぎ7人死亡

イスラム系のモルシ前政権がクーデターで崩壊したエジプトで、ベブラウィ首相を首班とする暫定内閣が16日、発足した。閣僚は世俗・リベラル派から登用され、イスラム色は排除された。新閣僚は同日、マンスール暫定大統領に就任宣誓した。主要閣僚のうち、外相には駐日大使と駐米大使を歴任したファハミ氏が就任した。外交担当のエルバラダイ副大統領とともに外交を担う。第1副首相兼国防相には軍最高評議会の議長を兼務するシーシ氏が留任した。女性は保健、情報、環境の3閣僚。新閣僚は同夜にも初閣議を開く予定だ。

イスラム系のモルシ前政権がクーデターで崩壊したエジプトで、ベブラウィ首相を首班とする暫定内閣が16日、発足した。閣僚は世俗・リベラル派から登用され、イスラム色は排除された。新閣僚は同日、マンスール暫定大統領に就任宣誓した。朝日新聞デジタルが伝えた。

主要閣僚のうち、外相には駐日大使と駐米大使を歴任したファハミ氏が就任した。外交担当のエルバラダイ副大統領とともに外交を担う。第1副首相兼国防相には軍最高評議会の議長を兼務するシーシ氏が留任した。女性は保健、情報、環境の3閣僚。新閣僚は同夜にも初閣議を開く予定だ。

しかし、クーデターで失脚したモルシ前大統領の出身母体であるイスラム組織ムスリム同胞団は入閣しておらず、今後も政治混乱が続くのは必至だ。産経新聞によると、同胞団は「閣僚ポストの提示はなかったし、あっても受け入れない」などとして、今後もモルシ氏復権を求めてカイロなどで抗議行動を続ける考えを強調、暫定政権側が呼びかけている国民対話にも応じない姿勢を示している。同国第2のイスラム勢力、ヌール党も入閣しておらず、政権運営がスムーズに進むかは不透明だ。

■衝突相次ぎ7人死亡、250人以上けが

エジプトでは15日夜、首都カイロの中心部でモルシ氏の支持者が抗議デモを行い、幹線道路の高架橋を占拠した。

これに対して、駆けつけた治安部隊が催涙ガスを使ってデモ隊の排除に乗り出したが、デモ隊側は火炎瓶や石を投げたりタイヤを燃やしたりして激しく抵抗し、エジプトの国営通信によると、この衝突で2人が死亡、134人がけがをした。

16日朝にはモルシ氏の支持者およそ400人が逃げ込んだ近くのモスクをモルシ氏の反対派が包囲して緊張が続いている。

また、カイロ郊外でも16日未明にかけてモルシ氏の支持者と反対派が衝突し、5人が死亡、122人がけがをしたとNHKは伝えている。

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