NEWS

参院選 自民党が勝ったら世の中どう変わる?【読解:参院選2013】

2013年07月20日 16時27分 JST | 更新 2013年07月20日 18時47分 JST
時事通信社

参院選も残すところあとわずか。自民党の優勢が伝えられるなか、ハフィントンポスト編集部は、自民党が勝ったら世の中がどう変わるかを勝手に予測してみた。自民党の参院選公約を基本にした。

まず、「経済再生」は自民党公約の一丁目一番地。自民党は「法人税の大胆な引き下げ」を実行するという。また、事業再編や起業への支援、直接金融市場の強化、優秀な人材が集まる研究・生活環境づくりに取り組むとし、今後3年間でリーマンショック前の設備投資の水準(年間70兆円)を回復すると宣言している。ちなみに昨年度は63兆円。外国企業の対内直接投資残高も、2020年までに現在の2倍の35兆円に拡大するという。

日本の起業家支援は政策的にはかなり〝残念な〟ものだった。小泉内閣時代にも「大学発ベンチャー3年で1千社」「1円起業」などの政策を次々とぶち上げたが、目立った成果にはつながらなかった。自民はふたたび創業支援に力を入れると言うが、熾烈な国際競争で瀕死の状態だった輸出型大企業は昨今の円安でまたぞろ息を吹き返し、大企業偏重路線が劇的に変わる兆しは感じられない。この分野に詳しい各務滋・東大教授もハフィントンポストのブログで「イノベーションの源泉は大企業そのものではなく、エッジの効いたベンチャー精神にあることを肝に銘じるべきだ」と語っている。新しい政府の本気度が問われるところだ。

一方、選挙戦ではあまり論じられないが、自民党政圧勝で動き出すのが憲法改正だろう。自民党の「日本国憲法改正草案」では、家族観という個人の価値に及ぶ領域で、気になる記述が随所にある。たとえば前文では、「日本国の歴史や文化、国や郷土を自ら守る気概、和を尊び家族や社会が互いに助け合って国家が成り立っていること」を表明し、「家族は互いに助け合うこと」と家族の「義務」を明文化している。

これらが、何を意味するか。朝日新聞デジタルの社説は、「参院選は、実は『家族』が争点なのかもしれない」として、以下のように論じている。

問題は、家族の力が弱っているのに、家族の力に頼る仕組みが続いていることだ。(中略) 昔ながらの家族像へのこだわりのあまり制度を改められず、少子化を加速させた面はなかったか。
(朝日新聞デジタル「(社説)政治家の家族観 変わる現実に向きあえ」より 2013/7/14)

通常国会で、政府・自民党はいじめ対策の立法の際、「保護者の責務」を記そうとしたり、廃案になった生活保護法改正案では、役所が親族に扶養義務を果たすよう働きかけやすくする権限強化を盛り込んだりしてきた。一方で、生活保護費の削減が進んでいる。前述の社説は、「財政が苦しいから、家族で支えあえ。家族の美名を借りた自己責任論ではないか。」と投げかける。

あなたにとって、家族とは何だろう。頼れる先、最後の駆け込み寺であるなら、とても幸せだ。いま社会では急速な勢いで核家族化、無縁化が進んでいる。憲法に「家族は助け合え」と明記したところで、その状況が変わるとは思えないが、どうだろうか。

関連記事

2013 参院選 画像で見る参院選動向まとめ