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モルシ前大統領を殺人や誘拐などの疑いで拘束 「ハマスと共謀」とエジプト軍

2013年07月26日 22時17分 JST


エジプトの裁判所は26日、軍による事実上のクーデターで解任されたイスラム組織ムスリム同胞団出身のモルシ前大統領を15日間拘束する命令を下した。地元メディアが伝えた。パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスと共謀し、2011年1月にエジプト北部のワディ・ナトルン刑務所から囚人多数を脱獄させた事件などに関与した疑いがあるという。時事通信が伝えた。

NHKによると、エジプトでは7月3日、軍による事実上のクーデターで大統領職を解かれたモルシ氏が軍の施設で拘束された状態に置かれ検察当局が捜査を始めていたが、具体的な容疑は示されていなかった。

またロイターによると、モルシ氏はイスラム原理主義組織ハマスと共謀したことに加え、囚人や役人を意図的に殺害、兵士や役人を誘拐したなどの疑いがかけられている。こういった疑惑はモルシ氏がムバラク元大統領に対する暴動が起きた2011年に逮捕され、その後脱獄したことに関連している。これにより引き続き拘束する法的根拠があるとしている。

モルシ氏を巡っては、支持母体のイスラム組織ムスリム同胞団だけでなく、欧米各国なども、軍に対しモルシ氏をただちに解放するよう求めている

■エジプト軍部への信頼も

しかしエジプト国内では、必ずしも軍部への非難一辺倒というわけではない。

モルシ氏の弟サイエド氏は、前大統領を解任した軍当局者は誤っているとした一方で、軍部に信頼を置いていると述べた。

サイエド氏は前大統領の故郷アドワでロイターの取材に応じ、「この国で最も重要なものは軍部だ」とコメント。「軍当局者が過ちを犯せば問題となるが、人間は誰でも失敗することがある」と述べた。

約5000人が住むアドワの住民は、軍の司令官らは誤りを犯すこともあるが、軍部自体はエジプトに安定と治安をもたらす組織だと考えている。ある住民の女性は前大統領の出身母体であるムスリム同胞団について、国を統治する機会を手にしたが、失敗したと指摘。「彼らは軍部に統治を任せるべきだ」と述べた。

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