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湖で泳いだ少女、「脳を溶かすアメーバ」に感染

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米国アーカンソー州に住む12歳の少女が、原発性アメーバ性髄膜脳炎と診断され、死と闘っている。この病気を引き起こしたのは、「脳を溶かすアメーバ」だ。

「ABC News」の報道によれば、この少女カーリー・ハーディグさんは、リトルロック市にあるウィロースプリングス親水公園で泳いだことで、この珍しい病気にかかったようだ。

カーリーさんは、公園で泳いだ翌日には病院に収容された、と「The Christian Post」は報じている

カーリーさんの母親であるトレイシーさんは、The Christian Postの取材に対して次のように語っている。「熱を下げることはできませんでした。そのうち嘔吐し始め、頭がものすごく痛いと言い出しました。娘は泣きわめき、私をぼんやり見ているようでしたが、彼女の目はぐるぐる回っていました」と語っている。

現在、カーリーさんはリトルロックにある小児病棟で治療を受けていると「KTHV」は伝えている。また、The Christian Postによれば、カーリーさんは麻酔で昏睡状態に置かれているという。

アーカンソー州の保健局は、カーリーさんの件について声明を発表した。それによれば、特殊な髄膜炎を引き起こしたアメーバ「フォーラーネグレリア」は、暖かい水流や川、湖、それに土の中に生息しているという。また、人から人には感染せず、通常は水の中に入ったときに鼻から侵入して脳まで達する。

症状は命にかかわるのが普通で、命が助かったことが確認されている人は北米では2名しかいないと、アメリカ疾病管理予防センターのサイトには書かれている。

ウィロースプリングス親水公園は現在閉鎖されている。この公園は、2010年に起きた別の原発性アメーバ性髄膜脳炎の感染事例にも関連しているという。

ABC Newsによれば、夏に野外で泳ぐ場合は、いくつかの予防策を取ることができるという。例えば、とても温かくて水位が低い淡水域で泳がない、顔は水面から出したままにする(または鼻に栓をする)、淡水の遊泳区域の中では底に溜まった堆積物を蹴り上げない、といったことだ。

[フォーラーネグレリア(学名: Naegleria fowleri)は通常、摂氏25–35度ほどの温水環境で見付かる。これによって生じる髄膜脳炎には抗生物質による治療が行われるが、予後は深刻で、これまで世界で8例の生存例があるだけという。日本では、1996年11月に佐賀県鳥栖市での25歳女性が唯一の感染例とされている(発症9日目に死亡)。家族などに発症前の行動について聞き取り調査を行ったが、「海外渡航歴、野外や温水プールでの水浴、温泉入浴、24時間風呂使用等の感染機会に関わる事実は聴取できなかった」という]

[Amanda L. Chan(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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