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温暖化「人類が原因」の可能性95% 国連報告書の内容判明

2013年08月22日 00時26分 JST | 更新 2013年08月22日 15時01分 JST
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MUMBAI, INDIA JULY 24: Heavy rain and High Tide lashes Mumbai city causing water logging on many roads and disturbing daily life of Mumbai on the morning of 24th July 2013.(Photo by Mandar Deodhar/India Today Group/Getty Images)

国連は、近く発表される気候変動報告書の中で、「温室効果ガスの排出がこのまま続いた場合、世界の海面レベルは90センチ以上上昇する」と警告するようだと19日付けニューヨーク・タイムズ紙が報じた。

気候変動に関する政府間パネル (IPCC) の報告書は、1950年代から始まった大気の温暖化の主要な原因が「人類の活動」であることに、より確信を持ったような内容だ。最初に報じたロイターによると、IPCC報告書の著者たちは、温暖化の背景に人類の活動があることの確率は少なくとも95%だと述べている。

この確信は報告書の文面にも現れている。タイム紙は「1951年から2010年の間の地球の表面温度の上昇の大半は人類によるものである可能性が極めて高い」と漏洩原稿から引用している。

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■「温暖化を甘く見積もった時代遅れの青写真」

IPCCは、今後数十年の温室効果ガス削減の努力を踏まえた上で、海面上昇についてのいくつかのシナリオをまとめている。もっとも楽観的な排出量削減が実行された場合、上昇レベルはおよそ25センチ程度だが、これは「前世紀にすでに上昇した20センチにプラスされる値だ」とタイム紙は解説している。排出量が加速度的に増え続けた場合、海面上昇は「2100年までに最低でも53センチ。90センチ以上上昇する可能性もある」

8月に発表されたアメリカ海洋大気局の2012年度気象状況報告書によれば、温室効果ガスは11年に記録的となり、12年に再度記録を塗り替えたとみている。

「IPCCが氷床の溶解を海面上昇の主要因であるとみなし、正しい方向に向かっているのはいいことだ」とペンシルバニア州立大学地球構造科学センターのマイケル・マン所長はハフィントンポストにメールで寄せ、07年の報告書ではそれは無視されていた、と説明した。

「しかし」と彼は続ける。「2100年まで最大でほぼ1メートルという彼らの予想は、2100年までの海面上昇が2メートルに達する可能性があるという出版された研究結果がある中では保守的過ぎる」

「これはこれまで保守側に偏って来たIPCCの傾向にあてはまっている。おそらく『気候変動否定グループ』に攻撃されるのを恐れてのことだろう」

IPCCの予測について、「クライメット・プログレス」のジョー・ロムは「他のすべてのIPCC報告書同様、この先の温暖化を甘く見積もった時代遅れの青写真だ。最近の文献の多くを無視しているし、モデル化できないものは省略している」と記している。

■海面上昇による被害想定は年間100兆円規模

また、最近「ネイチャー クライメット チェンジ」誌に発表された研究では、今世紀中頃までの海面レベルの上昇を40センチと想定しても、世界各地の136の海岸都市が洪水によって受ける被害額は年間100兆円規模になると、と「クライメット・セントラル」は報告している。

IPCCのスポークスマン、ジョナサン・リンは漏洩した原稿からあまり多くの結論を引き出すべきではない、としながら、BBCに対し、「われわれは秘密にするつもりはない。」と語り、「報告書が完成した後には、すべてのコメントや応答を公開するので誰でもその過程を知ることができる。」と述べている。

ロイターが要約したIPCC原稿は、増え続ける温室効果ガスの排出量にかかわらず、1998年より観測されている明確な温暖化の減速にも注目している。ロムはこの減速傾向について、「これは地球表面に近いごくわずかな大気層だけを見た時だけの話で、温暖化の影響のほんの一部しか現れていない」と解説する。

タイムズ紙はコントロールされない排出量がこれからの時代に与える影響についてのこの国際的科学パネルのこれまで以上の確信に特に注目し、「気候変動に反対説を唱える連中がよく引き合いに出すここ最近の温暖化の減速傾向を、専門家の多くは注目しておらず、おそらく一時的な現象と見ている」と記している。

IPCCの第5回調査報告書は4部に分けられ、2013年9月から2014年11月の間に発表される予定だ。

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[(English)  Translated by Gengo]

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