自分の脳のアルファ波がわかる錯視画像

創造的な2人の神経科学者のおかげで、脳波計を取り付けなくても、自分の脳の活動を観測できるようになった。

創造的な2人の神経科学者のおかげで、脳波計を取り付けなくても、自分の脳の活動を観測できるようになった。

フランスの研究者らが『The Journal of Neuroscience』誌に8月に掲載した研究の一環として、脳波を反映しているという新しい錯視画像が作成されたのだ。

これはシンプルな錯視画像で、中心部分にちらつきが見えるものだ。白と黒の縞模様になっている輪をぼんやり見ると、中心部分にゆらぎが見える(自分で試したときそうしたゆらぎが見えない場合は、画面の別の箇所に焦点を移して、中心部分は周辺視野でぼんやり見てみるといい)。

発表された論文の著者らによれば、この揺らぎは脳のアルファ波を反映しているという。アルファ波(8~13Hz)が主に現れるのは、深くリラックスした状態になっているときだ。

研究者らは、被検者が輪の静止画像をじっと見ているときに感じた点滅の頻度を測定し、それを、各被験者が安静状態にあるとき(錯覚画像を見ていないとき)のアルファ波と比較した。その結果、両者には大きな相関関係があることがわかったという。

そこで神経科学者らは、点滅する輪、およびその残像を見れば、アルファ波の動きを体験的に知ることができると結論づけた。ただし、この点滅が本当にアルファ波であるかどうかについては明確にしていない。

「研究者らは、本当にアルファ波であることを示す『決定的な証拠』をまだ提示していない。この点滅がたまたまアルファ波を引き起こすもので、それがアルファ波の周波数とほぼ同じ頻度だった可能性もある」と「ディスカバリー・ニュース」は述べている。

[Sara Gates(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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