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宮崎駿監督、長編映画から引退との発表に「まだ続けるのでは」との声

2013年09月01日 19時09分 JST | 更新 2013年09月04日 00時20分 JST

アニメーション映画の巨匠の宮崎駿監督(72)が、現在公開中の最新作「風立ちぬ」をもって、映画製作の一線から引退することが明らかになった。朝日新聞デジタルによると、9月1日午後(現地時間)にイタリアで開かれた第70回ベネチア国際映画祭会場の公式会見で、スタジオジブリの星野康二社長が明らかにしたという。

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47NEWSによると、1日夜の公式上映に先立って開かれた記者会見で、星野社長が「世界に大変友人の多い宮崎駿に関しての発表をこの場でさせていただきます」と切り出した後、「宮崎駿監督が引退することを決めました」と述べたという。

映画「風立ちぬ」は旧日本軍の戦闘機「ゼロ戦」の設計に当たった故・堀越二郎さんをモデルに、震災や戦争など困難な時代を懸命に生き抜いた男の姿を描いた作品で、宮崎監督にとっては、平成20年に公開された「崖の上のポニョ」以来5年ぶりの長編映画で、7月20日の公開後、649万人以上(8月26日現在)を動員する大ヒットを記録している。「自分の映画を見て初めて泣いた」と宮崎監督自身が後に明かしている映画でもある。

宮崎監督は、今年7月、NHKの取材に対して「毎日時間がないから体調を崩さないように努力してきました。長編というのは、いつでも最後の作品だと思ってやってきました」と語っていた

宮崎監督が作った長編映画は最新作の「風立ちぬ」のほか、「風の谷のナウシカ」「となりのトトロ」「崖の上のポニョ」など11本。2001年公開の「千と千尋の神隠し」では、日本映画の興行収入1位を記録し、ベルリン国際映画祭金熊賞、アカデミー賞長編アニメーション賞、ベネチア国際映画祭の栄誉金獅子賞を受けている。

宮崎監督はこれまでも引退を示唆したことがあったが、ジブリが公式表明するのは初めて。この引退発表をうけ、海外を含めて残念だという声が多数上がっているが、やめないのではないかとする声もある。

■映画評論家、佐藤忠男さんの話


まだ監督を続けるべきだと思う。今の72歳は若い。仕事を終える年ではない。「風立ちぬ」は、うまいことはうまいが、語るべきことを語り尽くすという意味で中途半端。宮崎さんはこれまでに、もっと良い作品を何本も作っている。やるべきことをやったと言われても、納得できない。もっと存分に納得できる作品を期待している。


MSN産経ニュース『宮崎駿監督引退 「意向尊重」「監督続けるべきだ」、関係者の反応さまざま』より。 2013/09/02 00/36)

《アニメ評論家・藤津亮太さんの話》


「もののけ姫」制作後の「引退」表明は、記者会見のやり取りの中で飛び出し、後に撤回して長編を作り続けたが、今回はスタジオジブリの社長が公式な会見の場で明らかにし、宮崎監督本人も会見の場を設けるというのだから、重みが違う。ただ、三鷹の森ジブリ美術館で上映する短編はこれからも作るつもりがあるのではないか。生きている限り、芸術家に引退はない。今後も、何らかの形で創作は続けるだろう。


朝日新聞デジタル『「72歳で引退、若すぎる」 宮崎駿監督惜しむ声』より。 2013/09/02 00/36)

なお、宮崎監督の今後の活動がどうなるかは不明だが、関係者によると「宮崎監督は『これからはボランティアだ』と話している」という。6日には、宮崎監督本人が日本で記者会見を開く予定だ。

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