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かんぽの宿・逓信病院を売却へ 日本郵政 09年の白紙撤回以来 「なんだったんだあの騒ぎは」との声も

2013年09月21日 15時59分 JST | 更新 2013年09月21日 16時00分 JST
時事通信社

日本郵政が、保有する宿泊保養施設の「かんぽの宿」と逓信病院について、一部の施設を売却する方向で検討していることがわかった。時事ドットコムが報じている。

15年春をめどとする株式上場に向け、赤字が続く宿泊、病院両事業の整理は不可欠と判断した。14年2月に策定予定の中期経営計画にも施設の削減計画を盛り込む方向で、譲渡の交渉を急ぐ。

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かんぽの宿は全国に66カ所、逓信病院は札幌から鹿児島まで全国に14カ所ある。朝日新聞デジタルによると、かんぽの宿はもともとは「公共の宿」として位置づけられており、民間のホテル旅館よりも客室単価が安く、ほぼ全施設に天然温泉がつく。そのため年間200万人を超える宿泊客が利用していたが、一方で人件費がかさみ年間約40億の赤字を抱えていた。

2008年12月に約70の宿と首都圏の社宅9物件についてオリックス不動産へ109億円で売却が決まった。しかし、2009年1月に当時の総務相であった鳩山邦夫氏が落札額が低すぎるなどと異議を表明したことを受け、2009年2月に契約の白紙撤回を表明。当時の日本郵政社長、西川善文氏は「手続きは正当だった」と反論したが、鳩山氏が認めない限り売却できなかったためだ。

総務省は2009年4月、「国民共有の財産を処分することの基本認識が欠如していた」として業務改善命令を出し、2009年5月には日本郵政の第三者検討委員会が「経営判断の範囲を逸脱する違法行為はなかったが、いくつか不適切な点があった」と指摘する報告書をまとめた。この問題をめぐって、鳩山氏は西川社長の引責辞任を要求したものの、当時の麻生首相は続投を容認。鳩山氏は2009年6月に事実上、更迭されていた。

2009年に凍結されて以降ようやく再開されることとなった売却作業だが、かんぽの宿は赤字施設の売却だけでなく、集客力を高めるために施設のリニューアルなど新たな設備投資も検討している。逓信病院も個別の施設ごとに、売却ではなく病棟や診療科の縮小にとどめることも視野に入れるという。

日本郵政グループの2013年3月期決算は、郵便事業のコスト削減などにより、純利益5627億円を計上し、2007年の民営化以降では最高益となった。ただ、2014年3月期は、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険が、契約数の伸び悩みなどから振るわず、純利益は3500億円と減益を見込んでいるという。(朝日新聞デジタル「かんぽの宿・逓信病院を売却へ 日本郵政、今回は個別に」より。 2013/09/21 11:33)

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