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「オオスズメバチ」の脅威:中国や日本で多数が死亡

2013年10月04日 01時25分 JST | 更新 2013年10月04日 01時25分 JST

「Quartz」の記事によると、地球温暖化による気候の変化によって、地球全体で昆虫の個体数が増えている可能性がある。そして、この傾向の恩恵を受けている虫の中には、オオスズメバチがいる。運悪く刺激してしまった人たちを襲い、死亡させることもある昆虫だ。

『ガーディアン』紙の記事によると、中国の陝西省ではオオスズメバチが人を襲う事件が頻発しており、今年の夏には少なくとも28人が死亡し、400人以上が負傷しているという。(中国の華僑向け通信社、中国新聞社は、陝西省の3つの市で計1600人以上がスズメバチに襲われ、41人が死亡したと報道している

オオスズメバチは、「犠牲者を数百メートル追いかけ…(中略)…毒針で200回も刺した」という報告もある。

ガーディアン紙の報道によると、毒針に含まれる毒はアナフィラキシーショックや腎機能障害を引き起こすという。以下の写真に見えるような毒針に200回も刺されることを想像してみよう。

上の写真は女王バチなので、大きいとはいえ、おそらく刺されることはないだろう。だが、標準的なオオスズメバチでもかなり恐ろしい。彼らの毒針の平均の長さはおよそ6.4ミリあるのだ。

「Gawker」の記事で述べられているように、アジアのスズメバチを恐れる前に、まずは、普通の大きさの毒針を持った昆虫でも大きな被害をもたらすということを思い出してみよう。

米国でも、ハチに襲われて人が死亡したという報道は定期的にある。たとえば2013年6月にはテキサス州で、「キラービー(殺人ミツバチ)」と呼ばれる攻撃性の高いハチ「アフリカ化ミツバチ」の集団に襲われた66歳の男性が死亡した。

テキサス州では、家まで追いかけてきたハチの集団によって、馬や犬、鶏も襲われている

ハチ以外の昆虫も忘れないようにしよう。現在米国南部で分布を広げている「クレイジーアント」という侵略的なアリは、他の動物に噛みつくだけでなく、電気製品の配線も破壊する(日本語版記事)。

人々がこれらの虫となんとか共存できているのであれば、オオスズメバチと共存するのもそれほど難しいことではないかもしれない。その答えは近いうちにわかるだろう。2012年には、イリノイ州でオオスズメバチの生息が確認されているのだ。

さらに2013年には、同州で「セミを襲うハチ」が発見された。それはオオスズメバチの亜種で、本来は日本に生息するものだ(Vespa mandarinia japonica:Japanese giant hornet/以下の画像)。

林野庁のサイトによると、日本でハチに刺されて死亡した人の数は、多い年(2005年)で年間26人。少ない年で13人(2009年)。日本では、地方によってはオオスズメバチの幼虫やさなぎ、成虫を珍味として食べる習慣がある

[Andres Jauregui(English) 日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]