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サイバー補導=安易なネット売春は「身分を隠して」捕まえます JKお散歩での補導事例も

2013年10月10日 16時26分 JST | 更新 2013年10月10日 16時26分 JST
時事通信社

安易なネット売春は「サイバー補導」の対象に--。

警察庁は10月10日、18歳未満の子供がインターネットで援助交際や下着の販売を持ちかける書き込みをした際に「サイバー補導」を全国的に行うとする方針を固めた。従来の街頭での補導では食い止められないという。

インターネットに「今からホテルで会える人いますか」「使用済みの下着を買ってください」などと書き込みをした児童(18歳未満)に、警察職員が接触する「サイバー補導」を10都道府県警が試行し、9月末までの半年間に89人の児童を補導したことが分かった。警察庁が10日発表した。ネットで知り合った相手から性犯罪の被害を受ける児童が増えているが、街頭の補導で防ぐのは難しい。同庁は同日、この取り組みを全国の警察で導入するよう指示した。



(時事ドットコム「不良書き込み、児童に接触=「サイバー補導」試行-半年で89人・10都道府県警」より。 2013/10/10-10:14)

サイバー補導は警察官が身分を隠して行うとされる。

警察庁によると「割り切りで会える人募集」「下着売ります」などと、18歳未満の子どもによるとみられる不適切な書き込みをサイバーパトロールで警察官が見つけた場合、身分を明かさずにやりとりする。


 実際に子どもと会った時点で、警察官であることを告げて警察署などに連れて行き、直接注意や指導した後、親に引き渡す。年齢を確認した結果、18、19歳だった場合でも補導する。


(「ネット監視で性非行防げ 全国で「サイバー補導」」より。)

10日は実際に、有料で女子高校生と散歩する「JKお散歩」と呼ばれるサービスでアルバイトしていた女子高生が、サイバー補導されたというニュースも報じられている。

捜査員が4月22日、ネット掲示板で「秋葉原で『お散歩』やっています。店に予約入れてもらい確実に取引できます」などと下着の購入を誘う書き込みを発見。女子高生と携帯電話でメールをやりとりし、身分を隠して会う「サイバー補導」を行った。

(時事ドットコム「女子高生を「サイバー補導」=「JKお散歩」客らも逮捕-都条例違反容疑・警視庁」より。2013/10/10-13:11)

警察庁から発表された情報によると、今年4月から9月までにサイバー補導された内訳は次の通り。

児童買春・児童ポルノ禁止法で被害者と規定されている18歳未満の少女らは89人に上った。内訳は援助交際33人▽下着売買53人▽両方3人となった。18歳未満の児童のうち43人(48・3%)が、過去に児童買春などの被害に遭っていたという。中には金銭提供で交際相手を求める高校1年の男子生徒(15)もいたという。

(MSN産経ニュース「安易なネット売春に網、サイバー補導スタート 先行実施で少女89人補導」より。)

援助交際以外にも、下着売買などがサイバー補導の対象になる。これは、都道府県によっては青少年育成条例などで、未成年が着用した下着の買い取りを禁止しているためだ。下着の販売によって簡単に大金を手にできてしまうため、その金を使って深夜徘徊などを行うことにつながるということで、条例の中に盛り込まれることが多い。警視庁によると「JKお散歩」でサイバー補導された生徒も、一人暮らしの資金が欲しかったと話しているという。

(着用済み下着等の買受け等の禁止)


第十五条の二 何人も、青少年から着用済み下着等(青少年が一度着用した下着又は青少年のだ液若しくはふん尿をいい、青少年がこれらに該当すると称した下着、だ液又はふん尿を含む。以下この条において同じ。)を買い受け、売却の委託を受け、又は着用済み下着等の売却の相手方を青少年に紹介してはならない。


2 何人も、前項に規定する行為が行われることを知つて、その場所を提供してはならない。


(「東京都青少年の健全な育成に関する条例」より。)

インターネット上の質問サイトには、「下着の販売は違法になりますか」というような内容のものも投稿されているように、未成年からの下着買い取りが違法であるということを理解していない児童が存在する。

また、児童だけでなく成人であっても、下着の買い取りが違法ということを認識していない場合もある。弁護士に相談できるサイトには、「未成年から下着を買ってしまった」、「下着を売ってくれと掲示板で書いてしまった」というような相談例もみられる。先に挙げた「JKお散歩」のサイバー補導事例では、女子高生の補導の際に分かったJKお散歩業者が家宅捜索され、逮捕者も出ている。

なお、警視庁ではサイバーパトロール業務を外部委託しており、出会い系サイトで18歳未満の児童による書き込みと判断されるものについては、当該利用者に対し「警告メール」を送信するなどの犯罪防止も行っている。