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臨時国会、「安倍カラー」前面 「特定秘密保護法案」「解雇特区」十分議論されるか

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SHINZO ABE
写真はイメージ:Shinzo Abe, Japan's prime minister, gestures during a news conference at the prime minister's official residence in Tokyo, Japan, on Tuesday, Oct. 1, 2013. Abe proceeded with an April sales-tax increase and will implement a stimulus program as he tries to rein in the world's biggest debt burden without jeopardizing efforts to end deflation. Photographer: Haruyoshi Yamaguchi/Bloomberg via Getty Images | Getty

第185臨時国会が10月15日、召集される。7月の参院選で衆参の「ねじれ」が解消された後、初の本格的な国会となる。安倍晋三首相は「成長戦略実行国会」と位置づけ、産業競争力強化法案など政権肝いりの法案の成立を目指す。日本版NSC(国家安全保障会議)創設法案や特定秘密保護法案など「安倍カラー」を前面に打ち出している。野党側は東京電力福島第一原発の汚染水問題やTPP交渉、消費税引き上げ問題などで政権を追及する構えだが、野党側も決して足並みがそろっているわけではない。国民の生活にも大きく関わる重要法案は十分に審議されるか。野党側の姿勢も問われる。

臨時国会は12月6日までの53日間。通常国会が閉会してから3カ月以上、この間、安倍首相は消費税引き上げを決め、TPP交渉を進めたにも関わらず、国会は開かれなかった。

東京電力福島第一原発の汚染水漏れ問題や交渉が大詰めを迎えているTPP交渉、消費増税など国会で論戦を重ねるべき重要課題は山積する。しかし、野党が過半数を占めていた参院選までとは違い、臨時国会は衆参両院とも公明党を合わせた与党だけで法案を通すことができるため、政府・与党は早期に重要法案を成立させたい考えだ。

安倍首相は臨時国会を「成長戦略実行国会」と位置づけ、デフレ脱却と経済再生に最優先で取り組む意向を示す。企業再編や新規参入を推進する産業競争力強化法案や地域限定で大幅に規制を緩和する国家戦略特区関連法案などを成立させ、「アベノミクス」の柱として、経済再生に弾みを付けたい考えだ。また、外交・安全保障面では、「安倍カラー」が前面に。先の通常国会からの継続審議となっている日本版NSC(国家安全保障会議)創設関連法案や特定秘密保護法案の早期成立も目指す。

来年4月に消費税率を8%に引き上げることを決断した首相は、増税によるデフレ圧力の回避に全力を挙げる。臨時国会では産業競争力強化法案に加え、地域を限定して雇用などの規制緩和を促進する国家戦略特区関連法案も提出する。

国家安全保障会議(日本版NSC)創設関連法案、特定秘密保護法案の成立を目指すほか、与党による議員立法で、憲法改正の手続きを定めた国民投票法改正案を提出。首相が訴えてきた「戦後レジームからの脱却」へ一歩前進を図る。
(MSN産経ニュース「臨時国会15日召集 安倍首相、成長戦略具体化へ」 2013/10/14 16:41)

野党側は汚染水問題やTPP交渉などで反撃の糸口を見いだしたい考えだ。安倍首相は9月の国際オリンピック委員会の総会で「状況はコントロールされている」と発言し「国際公約」とした東京電力福島第一原発の汚染水問題。だが、汚染水が漏れる状況は収まったとはいえず、野党側は整合性を問い、徹底追求する構え。しかし、MSN産経ニュースは「政府・与党と対峙するには野党共闘の立て直しが課題」と指摘する。

消費税増税、汚染水問題などは野党第1党の民主党が与党時代に源を発するため、政府に厳しく迫るにも限界がある。海江田氏が重視する社会保障制度改革でも、民主党は自民、公明両党との3党実務者協議に復帰する意向だ。

「社会保障・税一体改革は過去の経緯があるので致し方がないが、国会改革や議員定数削減まで3党でやるのは非常に違和感がある。与党なのか野党なのかはっきりしてほしい」

11日の野党7党による幹事長・国対委員長会談で、日本維新の会の松野頼久国会議員団幹事長は民主党に苦言を呈した。出席者からは「自公民連立政権か」との批判も。政府・与党と対峙(たいじ)するには野党共闘の立て直しが課題となる。
(MSN産経ニュース「臨時国会15日召集 安倍首相、成長戦略具体化へ」 2013/10/14 16:41)

■石破幹事長、特定秘密保護法案「国家独立に必要」

政府・与党が臨時国会で成立を目指す特定秘密保護法案。国家の機密を漏らした公務員への罰則強化を盛り込む。政府・与党は公明党が求める国民の「知る権利」の明記をめぐり、与党内で調整を急ぐ。

石破茂幹事長は10月14日、茨城県常陸太田市での講演で「本当の情報を手に入れ、国家の独立を守るためにやらなければならないことだ」と述べ、臨時国会で成立させるべきだと強調している。

「日本に何か教えたらあっという間に皆にばれてしまう、となればどの国も本当のことを教えてくれない」と指摘。「これから先、世界のあちこちでテロリストやテロ国家が出てくる危険性がある。その時に一番大事なのは情報だ」と訴えた。
(「石破氏「国家独立に不可欠」秘密保護法案で」47NEWS 2013/10/14 16:29)

しかし、特定秘密の範囲があいまいで、国民の「知る権利」が損なわれかねないといった批判が上がり、与党内からも異論がある。新海聡弁護士は弁護士ドットコムの記事で、知る権利の明記はリップサービスで、明記されても制限されると指摘。「法案に『報道の自由や国民の知る権利』が明記されたとしても、秘密保護法で『特定秘密』に指定されてしまうと、その情報は公開されません。この法律が、現在よりも情報を私たちから遠ざけることは確か。本当に知る権利を侵害しないようにするには、秘密保護法を制定しないという選択肢しかない」としている

■政府・与党が臨時国会で成立を目指す主な法案(通常国会で廃棄・継続になった法案もふくむ)

特定秘密保護法案
国家機密を漏らした公務員らに、最高で懲役10年を科すなど罰則を強化

日本版NSC(国家安全保障会議)設置法案
外交・安保の司令塔として首相、官房長官、外相、防衛相による「4大臣会合」を想定。国家安全保障局を新設。

産業競争力強化法案
企業の設備投資や再編を促進。アベノミクスの成長戦略を具体化する産業支援策

国家戦略特区関連法案
地域限定で大幅に規制を緩和。大胆な規制緩和による経済再生が狙い。「解雇特区」など。

電気事業法案改正案
発送電分離に向けた電力システム改革を推進

国民投票法改正案(議員立法)
国民投票の投票年齢を18歳以上にする

生活保護法改正案
生活保護の申請を厳格化。不正受給の罰則を強化。

社会保障改革プログラム法案
医療・介護などの改革の手順を示す

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