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ネットで心配性が悪化する人たち:研究結果

2013年10月19日 01時52分 JST | 更新 2013年10月19日 01時52分 JST
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見慣れない湿疹が腕にできたら、Googleで調べようとする人も多いだろう。だが、新しい研究によると、未知のものを恐れるタイプの人は、ネットから離れている方がよさそうだ。

ベイラー大学の研究チームによれば、未知のことを嫌がる人は、将来をあまり心配しない人に比べて、「サイバー心気症」(cyberchondria)になりやすいという。(心気症(hypochondria)とは、器質的身体疾患がないにもかかわらず、自身の身体状態に対して過度に悲観的な心配・思い込みを抱え続け、その結果、身体や精神・日常生活に支障を来たしてしまう精神的疾患)

「確信を持てないことを嫌うタイプならば、ますます心配になり、さらに多くのことを調べ、体の状態をもっとチェックするようになり、医者に行く回数が増えるだろう。調べれば調べるほど、多くの可能性を考えるようになるのだ」と、研究チームのひとりであり、ベイラー大学で心理学および神経科学准教授を務めるトーマス・ファーガス氏は述べている

この研究は、学術専門誌『Journal of Cyberpsychology, Behavior and Social Networking』に掲載されたもので、医学的に問題がない512名の成人から得たデータに基づいている。被験者の平均年齢は33歳だ。

研究チームは、未知のものに対する恐れとサイバー心気症の関係を解き明かすため、すべての被験者に対して、将来の見通しを測定するためのさまざまなテストを実施した。この中には、不確実性に対する不耐性の尺度(「将来自分に何が起こるかを知りたい、といつも思ってる」などの文章に賛成する度合いを被験者がランク付けする)や、健康不安に関する尺度(「ほとんどの時間を、自分の健康について心配しながら過ごしている」などの文章に賛成する度合いを被験者がランク付けする)などがある。また、研究チームは、医療情報を調べるためにネットにアクセスする頻度、健康不安の度合い、それに一般的な悩みを感じる度合いを調査した。

「人がどのような条件でサイバー心気症を患うかについては、これまでのところほとんど知られていない。今回の研究は、既存研究の欠如を埋める手助けとなるものだ」と、研究チームは論文の中で記している。チームによれば、「不確実性に対する不耐性(UI)」が、「健康不安についてインターネットで医療情報を検索する行為」に影響を及ぼすことが確認されたという。「インターネットで医療情報を検索する頻度と、健康不安の関係は、UIが高まるにつれて強くなる」

CNNの記事は、一部のサイバー心気症は必ずしも悪いものではないと指摘しているが(自分の健康への関心を高め、よい結果をもたらす場合があるため)、さまざまな症状を頻繁に調べることは、往々にして誤った自己診断につながり、不安を高めてしまう可能性があると述べている。

「精神は、神経系、気分、甲状腺など体内のすべてをコントロールする強い力を持っている」と指摘するのは、フェアビュー・クリニックのクリス・バルゴビン医師だ。同医師はCBS系列局の番組のなかでこう語っている。「自分の体にある部分に対して注意が向きすぎると、自分で症状を引き起こし始める。『あれ? ここがチクチク痛い。これは発作が起きているに違いない』と考えたりして、不安が増長し始めるのだ」

[Amanda L. Chan(English) 日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]

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