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アベノミクスで日本の富裕層が激減したワケ

2013年10月20日 01時05分 JST | 更新 2013年10月20日 01時05分 JST
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Haruhiko Kuroda, governor of the Bank of Japan (BOJ), listens at an event at the Council On Foreign Relations in New York, U.S., on Thursday, Oct. 10, 2013. Kuroda said the bank will do what is necessary to defeat deflation, while declining to discuss specific additional measures it might take. Photographer: Scott Eells/Bloomberg via Getty Images

この1年で日本に起こったのは富裕層の激減だった。今年6月までの間に、130万人もの富裕層が消えた。アベノミクスのは、なぜこのような結果を招いたのか?

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アベノミクスで日本の富裕層が激減!? その理由とは

クレディ・スイスがまとめた世界の富に関する報告書「2013年度 グローバル・ウェルス・レポート」の中で、世界的にも劇的な変化をみせた日本の状況が注目されている。

【富裕層の激減】

同レポートの昨年度版では、日本の家計の富は前年比1.3%増(28.1兆ドル、約2,190兆円)となり、米国に次ぐ第2位の地位を堅調に維持していた。100万ドル(約1億円)の純資産を持つ富裕層の数も、前年比で8万3千人増加し、360万人で世界第2位だった。今後も安定した成長が見込まれ、2017年までの5年間でもさらに25%拡大することが予想されていた。

しかし、この1年で日本に起こったのは富裕層の激減だった。2012年6月から今年6月までの間に、130万人もの富裕層が消えたという。世界的にも類を見ない減少幅であり、日本の次に多く富裕層を失ったブラジルでさえもその100分の1程度の1万2000人だという。

【原因は為替か?】

日本政府が景気回復を謳う中で、何か起こったというのであろうか。そのからくりは為替にあった。

昨年度の発表時点では、対ドル円高が進んでいた影響もあり、不景気とはいえドル換算では全体的な富は拡大していた。

しかし、アベノミクスの影響を受け、22%もの暴落をみせた円安の結果、日本国民の富は5.8兆ドル分も減少したことになった。これは国の富の20%にあたる。2013年上半期でのGDPの成長率は、日本円で計算すると前年同期比2%増だったが、米ドルに換算すると21%減となってしまう。

クレディ・スイスは、昨年では予想もできなかった今の日本の状況を「アベノミクスによるショック療法」と呼び、この刺激策の行方に注目している。

一方で、海外メディアは、日本の可処分所得の平均は年間で24,147ドル(約240万円)であり、米国とほぼ同等、教育や能力、資源やインフラなどの包括的な豊かさでも米国に次ぐ2位であると補足しており、際立って悲観的な見方ではないようだ。

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