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細野豪志氏が率いる「基本政策研究会」は、野党再編の布石となるか?

2013年10月21日 17時32分 JST | 更新 2013年11月17日 17時05分 JST
jiji

7月に行われた参院選の責任をとって、政調会長を辞任した民主党の細野豪志衆議院議員が、野党再編に向けて大きい一歩を踏み出した。自身のグループの会合を、前原誠司元国家戦略担当相のグループの会合と同じ曜日・同じ時間に開催することを決めたのだ。

細野氏は、自身が去年10月に立ち上げた「基本政策研究会」の会合を、前原グループと呼ばれる「凌雲会」が毎週木曜日の昼に開催する定例会の時刻にぶつけた。細野氏側は、メンバーの日程の都合上としているが、MSN産経ニュースは、細野氏が前原氏とかつて“師弟関係”にあったことから「下克上」と表現、細野氏が次期代表戦に出馬する可能性を報じている。

党内では変更の理由を額面通り受け止める向きは少ない。木曜の昼には前原グループが定例会を開いているからだ。前原、細野両グループを掛け持ちしている議員は少なくない。16日の会合で細野氏は「グループのあり方も考えたい」と語った。緩やかな「グループ」から、結束を重んじる「派閥」への脱却を狙っているとみられ、次期代表選出馬に向けた「足場固め」との見方も強い。

(MSN産経ニュース「細野氏が前原氏に下克上!? グループ会合同時開催で派閥化 師弟関係崩れる」より。 2013/10/21 11:05)

細野氏は去年10月17日、自身が会長を務める勉強会「基本政策研究会」を設立。昨年の民主党代表選で細野氏擁立を目指した階猛氏ら国会議員議員ら10数人が参加している。なかには、津村啓介氏、小川淳也氏、泉健太氏など、前原グループにも属する議員もいる。

基本政策研究会は2012年11月、民主党とのマニフェストとは別に、「新世代(民主党第三世代)5綱」を発表。鳩山由紀夫元総理や菅直人元総理らの第一世代、野田佳彦元総理、前原誠司元国家戦略担当相らの第二世代に続く民主党の第三世代として、政治家のあるべき姿や、内政、外交についての考え方をまとめた。内容には「世襲政治、企業団体献金と決別する」「弱い立場の人たちのために全力を尽くす」「各地域の土着の資源に目を向ける」「排他的なナショナリズムとは一線を画し、開かれた国益を実現する」「平時は穏やかな政治 有事は大きな政治」という5つを掲げている。

新世代5綱を作った背景について、細野氏は次のように話している。

第一世代、第二世代がつくったもののなかで、これからも継承すべきものは何なのか。民主党がこれまで培ってきたものの中で、残すべきものはなにか。さらに、我々としてはそれをどう発展させるのか。それを議論して5綱という形にまとめた。

(YouTube「細野豪志×松岡正剛×高野孟「民主党新世代5綱について」」より。)

細野氏は1次世代の責任の取り方に、不満があるようだ。参院選大敗が決まった直後には、海江田氏に直接9月中の代表選実施を提案している。

しかし細野氏の動きに対し、第一世代にあたる輿石東氏は「細野はずし」ともとれる発言を行っている。

こうした動きに、輿石東参院議員会長が激怒。周囲に「代表選をやるというのは海江田辞めろってことだろう。細野はもう終わった」と語り、細野氏に「海江田降ろし」とのレッテルを貼りつけた。

朝日新聞デジタル「参院選惨敗民主、刷新も失敗 海江田代表の続投承認 党重鎮に配慮、若返り図れず」より。 2013/07/23)

このような考え方の民主党に、細野氏は飽き飽きしているのではないか。日本維新の会の橋下徹共同代表は、細野氏が野党再編を望んでいるのではないかと発言していた。

「野党再編が必要だと考えている国会議員同士が、新しい党を作ったらいい。既得権益に左右されるかどうかが一番重要なポイントかと思う。自民党と違って既得権益には左右されないというのが対立軸として必要。


新しい党を作るというのであれば、国会議員が中心になるだろう。

早く新しい野党ができることを期待している。


江田(憲司)さんもそういう考え方、おそらく細野(豪志)さんもそういう考え方だろう。


誰が主導権を取るかというくだらない事はせず、国会議員のみなさんで新しい党を作ったらいい。

自民党に対向する勢力を作ることが必要だと誰もがわかっている。


政党から出ればお金がもらえなくなるとか、誰が主導権を取るとかでみんな右往左往しますけれども、お金の問題やポジション争いを考えても日本は変わらない。

(ハフィントンポスト「橋下徹氏辞任を一時表明、野党再編はどうなる?【動向まとめ】」より。 2013/07/27 09:40)

細野氏は参院選投票日当日にも、日本維新の会国会議員団の松野頼久幹事長、みんなの党の江田憲司幹事長と会談するなど、野党再編に向けて動いてきた。7日にも、松野氏や江田氏と東京都内のイタリア料理店で会食しており、将来的な野党再編や党結成について意見を交わしたとみられている。

野党連携の動きは、若手議員の間に広がろうとしている。民主党と日本維新の会、みんなの党の若手らでつくる「DRYの会」は15日、社会保障制度改革に関する研究会「新しい社会保障制度を確立し、世代間格差を是正するための研究会」(新世研)を設立。衆院議員会館での初会合には63人が出席した。

新世研の共同代表となった民主党の柚木道義衆議院議員は、細野氏の「基本政策研究会」のメンバーのひとりだ。柚木氏は自身のブログで、新世研について次のように述べている。

私も維新の馬場議員、みんなの川田議員とともに共同代表として、他のメンバーの皆さんと協力して、新世研版の社会保障ビジョンを示していけるよう全力を尽くします!

安倍首相が所信表明で社会保障改革に触れましたが、世代間格差是正の具体策は不十分です。

新世研は、新しい世代で新しい時代をつくる!の決意で取組んでいきます。

初回は社会保障制度改革国民会議メンバーでもある日本総研の西沢和彦氏から税と社会保障の抜本改革の見取り図をテーマにご講演頂き、意見交換をしました。

社会保障制度改革実現には、民主党の立て直しと野党連携の両方が必要と思います。

(衆議院議員 岡山4区 柚木みちよしの ゆず日記「超党派“新世研”共同代表就任!」より。 2013/10/16 10:01)

また、16日には、民主、維新、みんなの3党の若手・中堅議員らが、防衛政策に関する勉強会を開催している。

民主党、日本維新の会、みんなの党の中堅・若手有志が16日、国会内で防衛政策に関する勉強会を開き、36人が出席した。これまで維新の石関貴史、みんなの山内康一両衆院議員が呼びかけ人となって開催していたが、新たに民主の小川淳也衆院議員が呼びかけ人に加わった。3党の枠組みに衣替えすることで、連携を強化する狙いがある。

(MSN産経ニュース「民・維・み有志の防衛勉強会、36人出席」より。 2013/10/16 19:14)

呼びかけ人のひとりで基本政策研究会メンバーでもある小川淳也民主党衆議院議員は、この勉強会の開催について、自身のブログで次のように綴った。

■野党連携

巨大与党に対峙するには貧弱な野党群になりました。野党再編や政党ブロック論などいろいろな構想がありますが、まず整えるべきは価値や政策の共有と、人を知ること、の二つだと思います。各党の若手を中心に社会保障の世代間格差を是正する勉強会、そして国防に関する勉強会にそれぞれの呼びかけ人として関わります。地道に実直に焦らず、じっくりと今後の野党連携の可能性を探って行きたいと思います。

(小川淳也の活動報告「メール便り(10月17日)」より。 2013/10/17 18:05)

ところが、この報道に対して、野党再編と報じるのは迷惑だという声もある。呼びかけ人のひとり、みんなの党の山内康一議員は、自身のブログで次のように書いている。

どうも維新の会の人たちとマスコミ関係者は、

何かあるとすぐに新党騒ぎと結び付けたがり、

政策の勉強よりも新党騒ぎに熱心です。


今回の勉強会もどうやら維新の会の出席者が、

強引に野党再編にこじつけて宣伝したようです。

個人的には、たいへん迷惑しています。

(山内康一 の「蟷螂(とうろう)の斧」「野党再編騒ぎの迷惑」より。 2013/10/17)

山内氏のように「野党の連携」については、慎重な意見も多い。みんなの党の渡辺喜美代表は19日、自らが塾長を務める政治塾「ヨッシー塾」で、野党再編について次のような考えを話したという。

渡辺氏は講義で野党連携に関し「切り貼り新党ではだめだ。選挙のたびに大きくなっていく純化路線は覚悟が必要だ」と述べ、党方針に据えた「政党ブロック(連合)」構想を推進する考えを強調した。

(時事ドットコム「みんな代表が政治塾=統一選視野に人材発掘」より。 2013/10/19-19:40)

野党の連携についてハフィントン・ポストに寄せられたコメントには、次のような意見もある。

政権交代を考えるならば野党再編は必要だ。自民党が選挙で過半数に近い議席を確保する状況においては「二大政党制」を前提に野党再編を目指すべきだと私は考える。ただ今はその時ではない。「アベノミクス」の成否を見届けたいとほとんどの国民は思っているはずだから。

野党再編よりも「選挙制度改革」で野党が一致協力するべきだ。現状の衆参が同じ「小選挙区比例代表並立制」では議席が大きく増減して安定した二大政党を維持することが出来ない。衆院選を完全小選挙区制に参院選は完全比例代表制にする。前者を政権与党選択選挙とし後者を支持政党選択選挙として機能させる。次回選挙までには何らかの改革してもらいたい。

toshio sandoさん

細野氏は6月に発売になった自著「未来への責任」(角川書店)において、「三年後の代表選の際、もし私を推す声が上がれば、堂々と挑戦できるための準備をしたい」と書いている。細野氏は民主党代表奪取のために動き始めたのか。基本政策研究会は野党再編の布石となり得るのか。今後の動向を注視したい。

野党再編と細野氏の動向について、あなたはどう考えますか。ご意見をお寄せください。

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