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特定秘密保護法案を国会提出 「知る権利」侵害されるのか?

2013年10月27日 01時17分 JST | 更新 2013年10月27日 01時17分 JST
jiji

秘密保護法案、「知る権利」残る疑問 国会論戦へ

安倍内閣は25日、国の機密情報を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案を閣議決定し、国会に提出した。同法案は秘密の指定範囲や基準があいまいで恣意(しい)的な運用の余地が残り、取材・報道の自由との線引きもわかりにくく「知る権利」を阻害するとの懸念が消えない。

特定秘密保護法案の全文

安倍晋三首相は25日の衆院本会議で「国家安全保障会議(日本版NSC)の審議をより効果的に行うためには、情報保全に関する体制が整備されることが重要だ。法案の早期成立に向けて努める」と述べ、国家安全保障会議設置法案とセットで今国会成立を目指す意向を表明した。

法案では防衛、外交、スパイなどの特定有害活動の防止、テロ活動の防止の4分野で「漏洩(ろうえい)が国の安全保障に著しく支障を与えるおそれがある」と行政機関の長が判断した場合、特定秘密に指定する。ただ、特定有害活動には「漏洩が我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動」を含み、情報を得るための市民活動も対象にするといった拡大解釈も可能だ。

(朝日新聞デジタル 2013/10/25 21:17)

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(朝日新聞社提供) 

新聞労連、秘密保護法案の閣議決定に抗議声明

日本新聞労働組合連合(新聞労連)は25日、特定秘密保護法案の閣議決定は、「知る権利」や「取材の自由」への配慮が追加されても、「国の情報が国民の知らないところで秘密指定され、一方的に闇に葬り去られる」と抗議声明を発表した。

労連は閣議決定に先立ち、同法担当の森雅子少子化担当大臣が、処罰される事例に元毎日新聞記者西山太吉さんの沖縄密約報道を挙げたことを批判。「国が国民を裏切り密約を結んだこと自体が違法なのに、その事実を報じることが処罰されてしまう」と訴えた。

     ◇

日本ペンクラブ(浅田次郎会長)と日本雑誌協会、日本書籍出版協会は25日、特定秘密保護法案に反対する声明を発表した。

ペンクラブは「『特定秘密』に指定できる情報の範囲が過度に広範」などとしたうえで、政府のパブリックコメントで反対が8割近かったことを挙げ、「議員諸氏に対し、問題点を慎重に考慮し廃案に追い込むよう強く期待する」とした。

雑協なども「国民の知る権利と、それを支える取材・報道の自由に対する重大な影響が懸念される」と表明。法案に盛り込まれた取材の自由への「十分に配慮」についても「実質的な担保はなく、取材が正当か否かもお上が決めるのではお飾りに過ぎない」とした。

民放各社の労働組合でつくる日本民間放送労働組合連合会も、法案の即時廃案を求める声明を出し、「仮に正当な取材行為を保障したとしても、自由な報道が成り立たないことは明らか」と指摘。法案の存在自体が「言論・表現の自由とは相いれない」とした。

(朝日新聞デジタル 2013/10/25 20:53)

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(朝日新聞社提供) 


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