ニュース

韓国の戦時徴用めぐる賠償判決「深く憂慮」日本の経済団体が共同声明

2013年11月07日 17時53分 JST | 更新 2013年11月07日 22時11分 JST
JIJI

韓国で戦時中の徴用を巡って日本企業に賠償を命じる判決が相次いでいる問題で、日本の経済4団体が「深く憂慮する」とする共同声明を発表した。

「良好な日韓経済関係の維持発展に向けて」と題した声明を発表したのは経団連、経済同友会、日本商工会議所と日韓経済協会。聯合ニュース(日本語版)によると、内容は以下の通り。

1965年の韓日請求権協定により慰謝料などの請求権問題が完全かつ最終的に解決されたことが基礎となり、これまで両国の経済関係が順調に発展してきたと強調。両国政府と経済界は経済関係発展のため解決を急ぐべきだとしている。

(聯合ニュース「経団連など「請求権問題は完全に解決」=戦時徴用賠償で」より2013/11/6 17:35)

戦時中に日本企業に徴用された元徴用工の未払い賃金などを巡っては、1965年の日韓国交正常化時に結ばれた日韓請求権協定で、日本から韓国へ計5億ドルの経済協力と引き換えに「完全かつ最終的に解決された」と規定されており、日韓両政府とも個人請求権が消滅したと解釈してきた。

しかし韓国では大法院(最高裁)が2012年5月に「韓国での請求権は消滅していない」とする判断を示してから、日本企業に賠償を命じる判決が相次ぐようになった。7月にソウル高裁が新日鉄住金、釜山高裁が三菱重工に元徴用工らへの賠償を命じたほか、11月1日には光州地裁が三菱重工業に対し、慰謝料として女性1人あたり1.5億ウォン(約1400万円)、遺族に8千万ウォン(約740万円)を支払うように命じている。

韓国紙の中央日報は「安倍首相のように…日本財界も極右本性『強制徴用賠償できない』突然変心」との見出しで、「過去の歴史をめぐる韓日間の対立が政治だけでなく経済側にも拡大しながら両国の対立は全面戦争に突入する様相だ」と伝えた。同紙はある外交筋の言葉として、背景への推測を伝えている。

「強制徴用の賠償訴訟を受けた日本企業らは、当初共同基金による賠償ファンドなどを作る方式で前向きに対応することを検討してきた。

(中略)

だが『政府の立場に少しでも反するような個別的行動は決して容認できない』という安倍政権の強い圧迫に押されたもの」



(中央日報日本語版「安倍首相のように…日本財界も極右本性「強制徴用賠償できない」突然変心」より 2013/11/7 8:34)

韓国政府機関「対日抗争期強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者ら支援委員会」の朴仁煥(パク・インファン)委員長は、以下のように批判した。

「朝鮮人強制動員のおかげで大きな成長を遂げた加害者の戦犯企業らがそのような主張をするのは矛盾だ。

(中略)

日本の戦犯企業も加害者として大きな過ちを犯しておきながら金額が大きいという理由でこのような主張を行うのは被害者の立場では納得できない。被害者らの個別請求権は1965年の協定とは関係なく認められるべきだ」



(聯合ニュース「日本経済団体の声明発表 韓国政府機関が強く批判」より 2013/11/6 21:00)

一方で元徴用工の支援に関わる大韓弁護士会は、日韓政府と企業が出資する財団方式での解決を提唱している。支援弁護士の一人は、朝日新聞の取材に、以下のように答えている。

元徴用工らの訴訟で代理人を務める張完翼弁護士は「(今回の)談話は、請求権問題を日本の経済界が深刻に受けとめはじめた証拠だ」と指摘。「両国政府及び経済界が協力していくべきだ」と締めくくっていることにも注目し、「今後の動向を見守りたい」としている。



(朝日新聞デジタル「経済界「深く憂慮」 徴用工への賠償、韓国で相次ぐ判決」より 2013/11/7 5:00)

韓国紙の韓国日報は社説で「この問題の本質は、韓国政府の一貫しない態度と、国民への説得力不足であることを否定できない」として、以下のように指摘している。

2005年に公開された国内関連文書では、当時の日本側が「個人への補償をどうするか」と問い、韓国側が「我が政府が一括処理する」と答えている。一方で1975年12月17日に請求権協定が終了するまで、5億ドルのうち民間への補償には9.2%しか使わなかった。当時、国家が国民の金を流用・横領しているという世論が沸騰すると、政府は追加の救済・支援に乗り出したが、完全な救済には至らなかった。

(中略)

政府は司法の判断とは別に、被害者と遺族への積極的な補償に政治的、現実的な解決案を探すべきだ。国民に率直に説明するのがその第一歩だ。



(한국일보「 [사설/11월 7일] 징용자 피해보상 정부의 적극적 자세 필요」より 2013/11/6 21:03)

韓国 歴代大統領

ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています