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北朝鮮、「韓国ドラマや聖書」で市民80人を公開処刑か

2013年11月13日 01時26分 JST | 更新 2013年11月13日 18時37分 JST

韓国「中央日報」紙の報道によれば、北朝鮮で11月3日、80人が処刑された。処刑されたのは、海外ドラマを見た人や聖書を所有していた人などだという。

同報道によれば、処刑は北朝鮮各地の7都市で実施され、1カ所当たり10人前後の住民が、「北朝鮮当局が禁止する韓国ビデオの闇取り引きと視聴、聖書の所持、売春などの容疑」で処刑されたという。ある都市では、スタジアムに集められた1万人の目前で銃殺が行われ、「住民の話では、処刑された人は身元がわからなくなるほど機関銃でずたずたに撃たれ、人々は恐怖に震えながらそれを見た」という。処刑された者の家族や、容疑が軽微な連座者は、収容所に送られたり辺境地に追放措置されたという。

この情報は、「ある匿名関係者」からもたらされた。しかし、脱北者が運営する通信社「Daily NK」も同様のニュースを入手しており、信ぴょう性は高いと見られる。

処刑の規模からすると、金正恩第1書記が率いる独裁政権は、反政府運動への見せしめとして公開処刑の一斉実施に踏み切ったと見られる。

中央日報によれば、処刑が行われた都市は、経済開発区指定都市や、総合リゾート建設が計画されている(日本語版記事)国際観光特区と一致する。反政府的な感情が生まれやすいと見られ、早期に手を打とうとしたのではないかと考えられている。

「北朝鮮当局が、人民の意識が変化することを恐れているのは明らかで、先手を打って人々に恐怖心を植えつけようとしている」という、韓国在住の北朝鮮人民で組織されている反体制グループ「North Korea Intellectual Solidarity」広報担当者のコメントを、英紙「インデペンデント」は伝えている(リンク先によれば、DVDやMP3プレイヤーなどを使って、米国のドラマ等が密輸され、視聴されているという)。

人権団体アムネスティ・インターナショナルは、過去50年にわたり北朝鮮に対して働きかけを行なってきたが、2011年の報告書では、同国の情勢はこれまでにないほど最悪の状況にあると伝えた。

アムネスティによれば、状況は、改善されるどころかさらに悪化しているという。今年3月に同団体が公表した写真から、「体制を乱す行為」を犯した者が収監される強制収容所の規模が拡大されていることも明らかになっている(リンク先によると、北朝鮮各地の政治犯収容所全体で、少なくとも20万人以上が拘束されているとされる。国連の人権高等弁務官は今年1月、こうした収容所では性的暴行・拷問・処刑・奴隷労働などが行われているとし、国際的な調査が必要だと訴えた)。

中央日報の記事によれば、北朝鮮では、宗教活動や携帯電話使用、食糧・電線の窃盗などに対して、見せしめ的な公開処刑を行っているという。2013年8月には、「金正恩氏の元恋人」と言われる女性を含む11名が、「ポルノを制作・販売」したという理由で公開処刑されたとも報道されている(日本語版記事)。

[(English) 日本語版:遠藤康子、合原弘子/ガリレオ]

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