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南スーダンでオスプレイ被弾、米兵4人負傷 政府分裂で内戦危機に

2013年12月22日 21時03分 JST | 更新 2013年12月22日 21時21分 JST
EPA時事

アフリカの新興独立国「南スーダン」で12月21日、アメリカ軍の輸送機「オスプレイ」3機が武装勢力から攻撃を受け、兵士4人が負傷した。オスプレイは現地のアメリカ人を避難させるため、目的地へと向かっていた時に攻撃を受けたという。朝日新聞デジタルは以下のように伝えている。

米国防総省によると、米軍機は、反乱軍が掌握する中部ボルの米国人を救援するため、着陸しようとしたところを砲撃されたという。地上から反乱軍が攻撃したものとみられる。米NBCテレビなどによると、攻撃を受けたのは垂直離着陸機CV22オスプレイ。負傷者のうち1人は深刻な状態。米軍機は行き先を変更し、負傷者はケニアで治療を受けるという。

(朝日新聞デジタル「米軍機に攻撃、乗組員4人けが 南スーダン」2013/12/22 01:13)

今回のオスプレイ被弾について、アメリカのオバマ大統領は次のような声明を出して警告を発した。

「軍事力の行使によって権力を占有しようとするいかなる企ても、米国の支援喪失という結果を招くことになる」

(時事ドットコム「南スーダンに支援停止警告=米国民の保護要求-オバマ大統領」2013/12/2212:30)

南スーダンが混乱している背景には、民族問題が絡んだ政府上層部の内部分裂がある。12月15日以降、首都ジュバなどでキール大統領を支持する軍の部隊と、マシャール前副大統領を支持する部隊との戦闘が続き、多数の死者が出ているからだ。2人はスーダンからの独立闘争では同盟を結んできていたが、2011年7月の独立から3年も立たずに武力衝突へと発展してしまった。


キール大統領(EPA=時事)

マシャール前副大統領(EPA=時事)

ロイターは次のように報じている。

南スーダンではキール大統領を支持するディンカ族と、7月に解任されたマシャール前副大統領を支持するヌエル族との衝突が続き、これまでに数百人が死亡。スーダンから独立してまだ約2年だが、早くも民族紛争の様相を帯びてきた。

(ロイター「南スーダンで米軍オスプレイが被弾、4人負傷し作戦中止」2013/12/22 10:34)

マシャール氏は21日までに、イギリスの国営テレビ局「BBC」に対して反乱軍を指揮していること認めたという。

南スーダンのマシャール前副大統領は、英BBC放送に対し、政府軍と戦闘を行っている反乱軍は、自らの指揮下にあると認めた。また、油田地帯である南スーダン北部ユニティ州を反大統領派が制圧したと主張した。

(時事ドットコム「マシャール氏、反乱認める=油田地帯制圧と主張-南スーダン」2013/12/22 09:17)

南スーダンの国家財源のほとんどを原油の輸出に頼っており、油田地帯であるユニティ州が奪われると国家の危機に直面する。マシャール氏の発言が事実であれば、紛争が長期化する可能性も出てきている。

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