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アスベスト被害、2審も国の責任認める 泉南訴訟で大阪高裁

2013年12月25日 16時56分 JST | 更新 2013年12月25日 17時41分 JST
時事通信社

大阪府の泉南(せんなん)地域のアスベスト(石綿)健康被害をめぐる訴訟の控訴審判決が12月25日、大阪高裁であった。裁判長は、国による規制の不備を認め、関連工場の元従業員に慰謝料を支払うように求めた。アスベスト訴訟で、国の責任を、高裁レベルで認めたのは初めて。時事ドットコムなどが報じた。

大阪府南部・泉南地域のアスベスト(石綿)関連工場の元従業員や遺族ら58人が、国の規制が不十分だったため石綿肺や肺がんになったとして、計約6億9700万円の損害賠償を求めた第2陣訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(山下郁夫裁判長)は25日、一審大阪地裁判決に続き国の不作為責任を認め、賠償を命じた。



(時事ドットコム「国の不作為責任認定=高裁レベルで初-泉南石綿2陣訴訟・大阪」より 2013/12/25 14:59)

判決では、アスベスト粉じんの吸引によって石綿肺が発症する医学的見地が確立されていたと指摘。排気装置を義務づけなかった国の責任を認めたという。

昨年3月の一審判決に続き、1971年までに石綿粉じんを除去する排気装置の設置を罰則付きで義務づけなかったのは「著しく合理性を欠き、違法だ」と国の責任を認めた。また工場内の石綿粉じんの濃度規制については、88年まで学会の勧告値に従わなかった点を「遅きに失した」とし、適法とした一審判決を覆した。



(朝日新聞デジタル「アスベスト被害、国の責任再び認定 泉南訴訟で大阪高裁」より 2013/12/25 15:14)

泉南地域の石綿産業は、1970年代には石綿紡績製品で全国生産額の7割を占めるほどだったが、すでに工場は廃業。企業責任の追及は困難で、被害者は国を相手取り裁判を起こしていた。

別の裁判官が審理した第1陣の控訴審では、大阪高裁は原告敗訴の判決を言い渡しており、高裁の判断が分かれた。

別の裁判官が審理した第1陣(被害者26人)の控訴審で大阪高裁は2011年8月、国の責任を否定して原告側逆転敗訴の判決を言い渡しており、高裁で判断が分かれたことで、最高裁で審理されている1陣訴訟への影響が注目される。



(朝日新聞デジタル「アスベスト被害、国の責任再び認定 泉南訴訟で大阪高裁」より 2013/12/25 15:14)

「大阪泉南地域のアスベスト国賠訴訟を勝たせる会」は、アスベストの危険性や裁判の重要性について以下のように説明している。

アスベストは、吸い込んで(「ばく露」といいます)から10-50年も後に発症することが特徴です。

今後の新たなアスベスト被害も心配です。これまでに輸入された約1000万トンのアスベストは建築材料として国内に残っていて、アスベストをいっぱい使った建物の解体がこれから始まるからです。



今、国がきちんとした対策をしなければ、誰もが新たなアスベスト被害にあうかもしれないのです。



(大阪泉南地域のアスベスト国家賠償訴訟を勝たせる会「「大阪泉南地域のアスベスト国賠訴訟を勝たせる会」の自己紹介」より)

※大阪高裁が、泉南のアスベスト被害で1審に続き国の責任を認めました。この判決についてどう思いますか? あなたの声をお聞かせください。

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