アメリカで始まった「都市農業」、シカゴ市の試み

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EMANUEL URBAN FARM NETWORK
First lady Michelle Obama, center and Chicago Mayor Rahm Emanuel, shaking hands, visit Iron Street Urban Farm, Tuesday, Oct. 25, 2011, in Chicago. The farm is a seven acre site on the city's South Side that produces healthy food year round. (AP Photo/M. Spencer Green) | AP
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イリノイ州シカゴ市は2013年春、新しい農業計画を発表した。同市サウスサイド地区にある空き地は、今後3年のうちに、採算性の高い農産物を生産する、活気にあふれた都市農業地域に生まれ変わるかもしれない。

シカゴのラーム・エマニュエル市長は2013年3月15日、「Farmers for Chicago」(シカゴの農業者たち)と呼ばれる新しい計画を発表した。その内容は、最大2ヘクタールの市有地を地元の非営利組織(NPO)に開放して農地として活用してもらい、地元農家のネットワークを構築しようというものだ。

エマニュエル市長は声明の中で、これらの農地によって周辺コミュニティに「安定」がもたらされるだろうと述べている。また、全米で社会問題化している食の砂漠(都心部において、地元食料品・日用品店などが撤退した地区)や、いわゆる買い物難民(従来型の商店街や駅前スーパーなどが閉店することで、地域住民が食品等の購入に困るという社会問題)にかかわる問題も緩和できると期待を寄せている。「この計画によって、地域住民はコミュニティ内で食物が育つ様子を観察できるだけでなく、食ビジネスの起業チャンスも得ることができる」

Growing Home」や「Chicago Botanic Garden」など地元の農業系NPOは、この新しいプログラムのために最大25名のスタッフを養成するほか、農業従事希望者に対して、食品ビジネスの起業ノウハウを指導する技術支援も行なう。

環境ブログの「Grist」によれば、この起業支援ネットワークでは、「事業計画を提出し、事前の農業研修を受けた応募者のみが採用される」という。

「Growing Home」に参加しているある農家は、米農務省(USDA)から有機認証を受けた農産物を約6トン、地元で栽培・販売し、4万5000ドル以上の収入を得たとシカゴ市は説明している。

また、Associated Pressの報道によれば、このプロジェクトに参加した農家が生産した農産物は、十数ヵ所を超える市場、露店、レストラン、スーパーチェーンに卸され、地元で出回るという。

新しい農業従事者の育成は、シカゴ市が都市農業のビジネス拠点となれるかどうかを決めるカギとなる。Gristによれば、市が所有する1万5000の空き区画のうち、1人の農業従事者が管理する土地は約0.1ヘクタールだ。また、新しい土や堆肥、柵、用水路などが必要になるため、農地に転換する空き地約0.2ヘクタールごとにかかる費用25万ドルを市が負担するとGristは伝えている。

シカゴ市のこのプログラムは、ウィスコンシン州ミルウォーキーに拠点を置く都市農業団体「Growing Power」との提携によって実施される予定だ。この団体の創設者であるウィル・アレン氏は2008年、農業における功績を認められ、マッカーサー基金から、「優れた実績」を上げた人物を対象とした助成金の交付を受けている。

シカゴ市は今回のプログラムについて、この種の取り組みとしては米国初だと強調している。

エングルウッド地区などサウスサイド近隣の地域には、商業施設が点在するだけで、数多くの空き地が存在しているため、以前から、都市農業推進派から注目を集めていた。また、隣接する地域は、シカゴ市住宅経済開発部門が2012年11月に発表した「Green Healthy Neighborhoods」と呼ばれる構想の拠点だ。

[Kim Bellware(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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