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百田尚樹氏「南京大虐殺はなかった」発言に中国が反発 海外でも報道

2014年02月06日 00時35分 JST | 更新 2014年02月06日 18時16分 JST
時事通信社

NHK経営委員で「永遠の0(ゼロ)」などの作者として知られる作家の百田尚樹(ひゃくた・なおき)氏が、東京都知事選の応援演説で「南京大虐殺はなかった」との自説を展開したことに、海外で波紋が広がっている。

百田氏は2月3日、東京都知事選に立候補している田母神俊雄氏の応援演説に立ち、以下のように発言したという。

「1938年に蔣介石が日本が南京大虐殺をしたとやたら宣伝したが、世界の国は無視した。なぜか。そんなことはなかったからです」「極東軍事裁判で亡霊のごとく南京大虐殺が出て来たのはアメリカ軍が自分たちの罪を相殺するため」

(朝日新聞デジタル「NHK経営委員の百田氏が応援演説 都知事選」より 2014/02/04 05:56)

これに対し、中国外務省の洪磊報道官は2月5日、以下のような談話を発表し、「確かな証拠が山ほどあり」、「国際正義と人類の良識に対する公然たる挑戦」と非難した。

洪報道官は次のように述べた。▽南京大虐殺は日本軍国主義の中国侵略戦争での残虐な犯罪行為で、確かな証拠が山ほどあり、国際社会にすでに定論がある。日本国内のごく少数の者がその歴史を抹殺し、隠し、ねじ曲げようと企むことは国際正義と人類の良識に対する公然たる挑戦であり、国際社会の高度の警戒を引き起こすはずだ。▽われわれは日本が侵略の歴史を直視し、深く反省し、責任ある態度で歴史的に残された問題を適切に処理し、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得ることを厳粛に促す。

百田氏の発言は、イギリスのBBCや香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト、シンガポールのストレーツ・タイムズ、オーストラリアのシドニー・モーニング・ヘラルドなどが伝えている。

百田氏は経営委員に就任する前からTwitterなどで南京大虐殺を「捏造」と主張していた。

1937年の南京陥落時の民間人を含む中国人犠牲者数は、中国側が「30万人」と主張しているが、日本側の研究者は「4万~20万人」とする見方が多い。一方で「大虐殺は捏造」とする書籍やホームページも存在する。

ナンキンだいぎゃくさつ【南京大虐殺】

日中戦争で南京占領に際し日本軍によって中国軍民に加えられた大規模な残虐行為。1937年(昭和12)8月,日中戦争は華北から華中に拡大,日本軍は上海で中国軍の激しい抗戦に直面し,大きな損害を被った。11月上旬ようやく中国軍を退却させると,中支那方面軍(軍司令官松井石根大将)は,指揮下の上海派遣軍(軍司令官朝香宮鳩彦王中将)と第10軍(軍司令官柳川平助中将)を,与えられていた任務を逸脱して国民政府の首都南京に向かって急進撃させた。(世界大百科事典 第2版の解説)

(コトバンク「南京大虐殺 とは」より)

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