2000億円損しても売らない!アメリカのドラッグストア大手がタバコの販売を中止にする理由とは

アメリカ2位のドラックストアチェーン・CVSケアマークが、全米中の店舗でタバコの販売をやめると発表した。ブルームバーグによると、アメリカのドラッグストアチェーンのなかで、たばこの販売をやめるのは同社が初とのこと。これにより同社は、年間約20億ドル(約2000億円)の売上を失うことになるという。2000億円を失ってもタバコの販売を中止する目的とは何か。
NEW YORK - JUNE 11: A man smokes outside of a building on June 11, 2009 in New York, New York. The U.S. Senate is scheduled to vote Thursday on a bill that would give the Food and Drug Administration authority to regulate the production, sale, and marketing of tobacco products to protect public health. (Photo by Spencer Platt/Getty Images)
NEW YORK - JUNE 11: A man smokes outside of a building on June 11, 2009 in New York, New York. The U.S. Senate is scheduled to vote Thursday on a bill that would give the Food and Drug Administration authority to regulate the production, sale, and marketing of tobacco products to protect public health. (Photo by Spencer Platt/Getty Images)
Spencer Platt via Getty Images

アメリカ2位のドラッグストアチェーン・CVSケアマークが、全米中の店舗でタバコの販売をやめると発表した。ブルームバーグによると、アメリカのドラッグストアチェーンのなかで、タバコの販売をやめるのは同社が初とのこと。これにより同社は、年間約20億ドル(約2000億円)の売上を失うことになるという。2000億円を失ってもタバコの販売を中止する目的とは何か。

CVSケアマークのホームページでは、全米7,600以上の店舗で、2014年10月1日までにタバコとその関連製品の販売をやめるとメッセージを発表。同社は、健康に配慮することで慢性疾患を減らし、医療コストを削減するとしている。

同社のブレスリリースによると、アメリカでは年間48万人以上が、喫煙が原因で亡くなっているという。また、喫煙率は1965年の42%から18%に減少しているが、ここ10年は下げ止まっており、喫煙率を減らす動きが必要だと訴えている。

しかし、同社の取り組みは“したたか”な一面もある。いち早くタバコ販売をやめることで、他のドラッグストアと差別化をはかる狙いがあるとウォール・ストリート・ジャーナルは分析する。

、CVSは今回のたばこ販売中止戦略によって、病院や保険会社、医師グループなどとのさまざまな提携関係を構築する上で、同業他社に差を付けられると信じている。処方薬の歴史的な売り上げ減少が続く中で新たな企業像を模索するCVSやウォルグリーンなどのドラッグストアチェーンにとって、こうした提携は極めて重要だ。

CVSは、店舗内にクリニックを開設すれば、将来的には薬剤師の薬販売時のアドバイスとともに、待ち時間が長くなりがちな既存診療所の代わりになりうると期待している。

(ウォール・ストリート・ジャーナル「CVS、全米店舗でのたばこ販売を10月までに取り止め」より 2014/02/06 09:46)

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