山梨県全域が「ほぼ孤立状態」 JR大月駅周辺で600人が3日間足止め 大雪の影響

東日本で2月14日から16日にかけて降った記録的な大雪の影響で道路や鉄道など交通網が切断され、東日本各地で集落が孤立した。特に山梨県では他県とつながる道路のほとんどが通行できず、県全域がほぼ孤立状態という深刻な事態になっている。

東日本で2月14日から16日にかけて降った記録的な大雪の影響で道路や鉄道など交通網が切断され、東日本各地で集落が孤立した。特に山梨県では他県とつながる道路のほとんどが通行できず、県全域がほぼ孤立状態という深刻な事態になっている。NHKニュースが報じた。

大雪の影響で山梨県では周辺の県から県内に入るほとんどの道路が通行できず、山梨県全域がほぼ孤立した状態となっています。物流などが滞り、県民生活にさまざまな影響が広がっています。山梨県内では、午後5時現在、合わせて40か所の国道や県道が通行止めになっているほか、県内を走る中央自動車道も通行止めの状態が続いています。

(NHKニュース「山梨県内 全域がほぼ孤立状態」2014/02/17 18:00)

また、同県ではJR中央線の大月駅〜小淵沢駅間が不通となり、600人もの乗客が足止めされている。時事ドットコムが報じた。

山梨県内のJR中央線大月-小淵沢駅間で、特急列車など7本が14日からの大雪の影響で運行できず、乗客約600人が3日間足止めされていることが17日、JR東日本への取材で分かった。乗客は列車内や駅待合室などで運転再開を待っている。同社が食料を届けるなどしており、体調を崩した乗客はいないという。

(時事ドットコム「JR乗客、大雪で3日足止め=約600人、高速も不通-山梨」2014/02/17 12:29)

NHKニュースによると、中央線は2月17日19時15分に甲府駅~小淵沢駅間の運転を再開した。ただ、四方津駅~小淵沢駅間は17日中の運転を見合わせるという。

■JR大月駅で足止めされた人々のツイート

■東日本各地で集落が孤立した理由とは

宮城県と山梨県内の集落孤立について、MSN産経ニュースが次のように伝えている。

宮城県丸森町では、約800世帯の約2400人が、山梨県早川町は全域約1200人が孤立している。

(MSN産経ニュース「記録的積雪、道路封鎖され孤立続く 国道18号などで立ち往生も」2014/02/17 11:48)

さらに、東京都内でも奥多摩町と檜原村の集落でも1200人が孤立した状態となっている。NHKニュースが報じた。

東京・奥多摩町と檜原村では、大雪の影響で道路が通行できないため、およそ600世帯、1200人が孤立した状態となっていて、都から災害派遣要請を受けた陸上自衛隊が道路の除雪作業などを進めています。

(NHKニュース「奥多摩町など600世帯が孤立」2014/2/17 15:21)

各地で集落が孤立している原因について、朝日新聞デジタルは「いわゆる豪雪地帯ではない場所に、一度に大量の雪が降ったことが被害を広げた原因」という防災科学技術研究所の上石勲・雪氷防災研究センター長のコメントを伝えている。

「出動できる除雪車と運転手が足りない。道路にも、雪を留め置く堆雪場(たいせつじょう)がないなど豪雪に対応した構造になっていない。そんな場所で一度立ち往生が起こると渋滞が連鎖し、手が付けられなくなる」

(朝日新聞デジタル『大雪で次々孤立、なぜ? 「渋滞連鎖、手付けられない」』2014/2/17 13:40)

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