片山祐輔被告を保釈 PC遠隔操作事件 会見で「無罪がゴール」

他人のパソコンを遠隔操作し、インターネット上で無差別殺人などの犯罪を予告したとして、威力業務妨害の罪などに問われた元IT会社員片山祐輔被告が、収容先の東京拘置所から保釈された。東京高裁が同日、保釈を認めた。
時事通信社

他人のパソコンを遠隔操作し、インターネット上で無差別殺人などの犯罪を予告したとして、威力業務妨害の罪などに問われた元IT会社員片山祐輔(ゆうすけ)被告(31)=公判中=が3月5日夜、収容先の東京拘置所から保釈された。東京高裁が同日、保釈を認めた。保釈保証金1千万円を納付した。NHKニュースなどが報じた。

片山被告は都内で記者会見し、「(逮捕後の約)1年間、緊張の連続で疲れ果てた。まだまだ闘いは長いが頑張っていきたい。無罪を取ることがゴールなので、現時点はまだ道半ば」と話した。

片山元社員は、その後、会見を行い、「カメラのストロボがまぶしく、自由とはまぶしいものだと思った。私もパソコンを遠隔操作された被害者の1人だ。無罪になる自信はある」と改めて無実を主張しました。

この事件の裁判では、データの解析結果や被告の行動などを基に有罪を主張する検察と、被告の犯行を示す証拠はなく、えん罪だとする弁護団が全面的に対立しています。

(NHKニュース「パソコン遠隔操作事件 元社員保釈」より 2014/03/05 19:26)

一連の事件は、2012年、他人のパソコンにウイルスを感染させ、小学校襲撃などの犯罪予告をしたもの。犯行予告を書き込んだとされるパソコンを使っていた男性4人が警視庁などに逮捕されたが、その後、真犯人を名乗る人物が犯行声明文を発表したため、警察が誤認逮捕を認め謝罪した。片山被告は、他人のパソコンを遠隔操作して殺人予告をした疑いで、2013年2月に逮捕され、1年1カ月の間、身柄を拘束されていた。

高裁は4日、同日の保釈決定に対して検察側が特別抗告とともに申し立てた、高裁の職権発動による保釈の執行停止をいったんは認めた。しかし、片山被告の弁護人によると、権限がない東京地検検事による申し立てだったことが5日に判明。高裁が改めて、保釈の執行を停止するかについて判断した。

(MSN産経ニュース「PC遠隔操作の被告を保釈 保証金1千万円納付」より 2014/03/05 19:28)

検察側は公判で、片山被告の元職場のパソコンから見つかった遠隔操作ウイルスの痕跡などを証拠に有罪を主張している。

記者会見で片山被告は「私のパソコンが操られていた可能性は100パーセント。(真犯人が)ファイルを置くのも盗むのも自在だった」と強調し「証拠に矛盾があるが、へ理屈でごまかしている」と検察側を批判した。ウイルスの情報が入った記憶媒体が見つかった江の島(神奈川県)と雲取山(東京都など)に行っていた理由を質問されると「ただ普通に行っただけだ」と言葉をにごした。

(スポニチ「片山被告を保釈 PC遠隔操作事件 会見で『私も遠隔操作されていた』 」より 2014/03/05 20:46)

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