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イエローストーンは超巨大噴火を起こすか【動画】

2014年04月07日 14時50分 JST | 更新 2014年04月07日 14時50分 JST

3月20日付けで「YouTube」に投稿された、イエローストーン国立公園の道路を駆け下りるアメリカバイソンの群れを映した動画が、ネチズンたちの間に不安を呼んでいる。バイソンたちは地震の兆候を感じて逃げているのではないかというのだ。

中には、この群れの逃走を巨大火山の爆発に関連付けて考える人たちもいる、とロシアの国営メディアRTは報じている

この動画が投稿されてから10日後、イエローストーン国立公園はマグニチュード4.8の地震に襲われた。その地震の規模は1980年以降で最大だった。

CBCの記事によれば、この地震以来、イエローストーン国立公園には問い合わせの電話やメールが来ている。しかし、広報担当のエイミー・バートレット氏によれば、スタッフたちは人々に対し、バイソンたちは近い将来に起こる破局的災害から逃げ出したのではなく、ただ発情していただけだと説明しているという。

「インターネットでの報道とは異なり、これは自然に発生する出来事であり、世界の終わりではない」とバートレット氏は述べている。

そのうえ、動画のバイソンたちは実際には、(過去に破局的噴火を起こした)マグマ溜まりの方角に向かって走っていたと、広報担当者のダン・ホトル氏は「Jackson Hole News&Guide」紙に対して語っている(ホトル氏の家から数百メートルの場所で撮影されたもので、バイソンたちは公園に向かって走っているという)。

この火山のカルデラは、長さが80キロメートル、幅が50キロメートルある。そして、先の地震が発生した場所は、イエローストーンにある巨大火山の境界の北側だった。ユタ大学の地球物理学者ボブ・スミス氏はJackson Hole News&Guideに対して、今回の地震が発生したのは断層が多い地域であり、マグマの活動が多い地域ではないと説明している。

イエローストーンでは、公園の面積に匹敵する(8980平方メートル)超巨大なマグマ溜まりが存在するとされており、巨大な噴火がこれまでに約220万年前、約130万年前、約64万年前と3回起こったことがわかっている。最後に巨大噴火して山の頂上が吹き飛んだのは64万年前のことだが、その噴火をもたらしたエネルギーは、1980年に起こったセント・ヘレンズ山の噴火より1000倍も大きかった。

また、科学者らは2013年12月、イエローストーンの地下にあるマグマ溜まりが、これまで考えられていたより2.5倍大きいと推定した。つまり、1980年のセント・ヘレンズ山の噴火と比べると2000倍以上も規模の大きい噴火が起きる可能性があるというわけだ。ナショナル・ジオグラフィックはこのマグマ溜まりを、「巨大なマグマポケット」と表現している。

この巨大なマグマ溜まりの大きさを明らかにした研究論文の主著者であるジェイミー・ファレル氏によれば、噴火が生じたとしたら、「世界規模の現象」となり、世界中に多くの破壊や衝撃を与えるだろうと述べた(破局的な大噴火の場合、火山から半径1000km以内に住む90%の人が火山灰で窒息死し、地球の年平均気温は10度下がり、その寒冷気候は6年から10年間続くという予測もある)。

だが、イエローストーンの噴火がもたらす被害の規模については、見解が分かれている。

アメリカ地質調査所のジェイク・ローウェンスタイン氏は2013年5月、「io9」に対して異なる見解を述べている

ローウェンスタイン氏によると、巨大火山が大規模な噴火を引き起こす可能性はあるが、その影響は公園内に留まる可能性が高いという。もっとも、火山灰による細かい粒子がはるか遠くのニューヨークにまで達する可能性はあるそうだ。

さらにローウェンスタイン氏は、そのような噴火が近いうちに起こる可能性はありそうにないと付け加えている。理由のひとつは、このカルデラがこれまで何度か定期的に小規模噴火しており、内部の圧力が解放されているからだ。

「可能性が高い噴火は、より小規模な、溶岩が流れ出すという形になるだろう」と同氏は述べている。

[The Huffington Post Canada(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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