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北朝鮮の原発、冷却水でトラブル?

2014年04月11日 01時52分 JST

北朝鮮の主力核施設である寧辺(ニョンビョン)核施設で最近、トラブルが発生した模様だ。

この推測は衛星画像を使った分析によるもので、それによれば、この原子炉は工事等のために一時的に運転を停止していたか、低出力に切り替えられていた可能性があるという(2月9日の衛星写真で、原子炉建屋の屋根に雪が解けずに積もっていたほか、運転に伴う熱水の放流が確認されなかったとされている)。

寧辺核施設にある5メガワット原子炉の建屋の屋根の様子。平壌の北約80キロメートルに存在するこの施設では、複数の原子炉のほか、核燃料製造工場、使用済み核燃料の再処理工場まで、核燃料サイクルに必要とされる主要な施設全てが集中している

「ABC News」の記事によると、北朝鮮研究の専門家ニック・ハンセン氏は、米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院が運営する北朝鮮研究サイト「38 North」において、4月7日付けで次のように述べている。「このプルトニウム生産用の5メガワット原子炉は、2014年のはじめ、補助冷却システムへの水の供給トラブルのために修復が行われた際に、一時的に運転を停止していたか、低出力に切り替えられていた可能性がある」

ハンセン氏はこのトラブルについて、2013年7月に起こった、川の経路が変わるほどの大規模な洪水の影響ではないかと推測している。北朝鮮は2013年12月から2014年2月までダム建設や修復工事を行い、水の補給を確保しようとした模様だ。しかしこれらの工事は一時的なものであり、将来洪水が起こればまた問題が生じるとも同氏は推測している。「すべての冷却システムが停止した場合、この黒鉛炉は火災を起こし、放射性物質が放出される危険性がある」

問題の5メガワット原子炉は、核爆弾の製造に必要なプルトニウムを製造できるため、各国から警戒されている。同施設では、50メガワット原子炉も建設中だ。

北朝鮮は2013年、核問題をめぐる6カ国協議の取り決めを撤回する動きを見せ、原子炉を再稼働。同国の核兵器計画に対する警戒感を新たに引き起こし、国際的に厳しい非難を浴びた。

北朝鮮はこれまでに3度の核実験を行っている。最後に実施されたのは2013年2月だが、同国は最近、詳細については明らかにしなかったものの、将来も新しい形の核実験を行うとの声明を出している。

なお、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、2014年3月の終わり頃、北朝鮮では核施設が密集して建設されているため、万一火災が起きれば、チェルノブイリで1986年に起きたメルトダウンよりも大規模な災害になる可能性がある、と述べている。

[(English) 日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]

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