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「働きたい、人とつながりたい」若者の就職支援はどうあるべきか

2014年04月11日 21時45分 JST | 更新 2014年04月12日 21時19分 JST
MIXA via Getty Images

2014年4月、2015年度卒業予定の学生たちによる就職活動がピークを迎えている。『就職白書2014』(リクルートキャリア)によれば、約4割の企業が採用を実施し、内々定を出しを始めるという。

一方で、この春に大学を卒業した人たちの就職活動も続けられている。厚生労働省の発表によれば、2014年度の大学卒業予定者の就職内定率は82.9%。就職希望者は75.5%に上り、過去最高を記録。多くの若者が働くことを望んでいる。

■厚生労働省、未就職卒業生の「集中支援」を実施

厚生労働省は1〜3月、未内定の学生や生徒への支援を、文部科学省や経済産業省と連携し、約2万2000人の就職支援を行った。

3月18日には、卒業後も継続して「未就職卒業生への集中支援2014」を実施することを発表。「ジョブサポーターによる個別支援」や「就職面接会の開催」を実施するほか、ニーズに応じて、無料の職業訓練や、中小企業などでのインターンシップなども実施し、就職を支援するという。

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■若者の就職支援「地域若者サポートステーション」

就職を希望するのは大学の卒業生だけではない。厚生労働省の調査よれば、15〜34歳のフリーターは約180万人、そして、15〜34歳で家事や通学をしていない若年無業者の数は約63万人に上る。ふたつを合わせると、15〜34歳の人口の約9%になる。彼らの就職支援も必要だ。

厚生労働省は、全国160ヵ所に「地域若者サポートステーション(サポステ)」を設置。NPO法人や法人が運営を担当し、若者の相談や就労支援によって、進路決定者は1万4700人を超えたという。

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しかし、2014年度も事業は継続されるが、2013年秋に行われた行政改革会議のレビューでは、自治体との役割分担や費用対効果の観点から「有効とは言い難く、終期を設ける出口戦略が必要」「ニート予備軍をサポステに誘導するような内容」などとして、見直しが必要とされた。

■働く前の就労訓練が、若者と企業をつなぐ

若年無業者の就職支援はどうあるべきか。若者の就労支援を行うNPO法人育て上げネットの工藤啓理事長(写真)は、4月5日に発売した単行本『「働く」ってなんですか』のなかで「働けなくなるように努力する人はいない。私たちの社会に足りないことがある」などと綴っている。

単行本には、働けなかった過去を持ち、現在は働いている男女6人の「働く価値」がインタビューが漫画とともに収録されている。彼らは、育て上げネットが展開する若者就労基礎訓練プログラム「ジョブトレ」に参加し、就職活動を経て現在はフルタイムやアルバイトで働いている。

4月4日行われた出版講演会で自身の体験を発表した女性(27)は、新卒で通信関連の会社に入社したが、深夜におよぶ残業で精神的に不安定になり、1カ月の休職を経て1年ほどで退職した。働けなかった期間について「まわりがみんなスーツを着て働いているのに、働けない自分に劣等感があった」と語ったが、ジョブトレで様々な職種を経験し「心配な部分はあったが、やってみたらできた」という。

専門学校を中退後、2〜3年ひきこもりがちだったが、ジョブトレに2年通い、現在はスーパーでアルバイトとして働く男性(30)は、仕事は「今では生活の一部」だという。両親との会話もなくなっていたが、働きはじめてからは関係も改善し、今後は「正社員になりたい」と希望を語った。

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■若者の就職支援はどうあるべきか

工藤氏によれば、実際に働けるようになることで「若者にとって、働くことが『目標』から『手段』に変わる」という。働くことが「誰かのために仕事をする」「夢を実現させる」手段になるのだ。

一方で、若年無業者は、「人間関係」を重視する職場を重視する傾向が見られ、「賃金」や「労働条件」について言及することは少ないようだ。パートで長時間働くケースもある。「正社員採用への提案を断っていたり、よりよい条件の企業への転職と、現在の職場や仕事の間でかなり揺れていることもわかった」という。

若者は次世代の担い手である。就職未定者や若年無業者など、それぞれにニーズに合わせた就職支援サポートが望まれる。

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