小保方晴子氏の指導役、笹井芳樹氏が16日会見

STAP細胞論文をめぐる問題で、理化学研究所(理研)は4月15日、論文の主要著者で小保方晴子ユニットリーダーの指導役の笹井芳樹氏(52)が16日午後に会見を開くと発表した。
時事通信社

STAP細胞論文をめぐる問題で、理化学研究所(理研)は4月15日、論文の主要著者で小保方晴子ユニットリーダーの指導役の笹井芳樹氏(52)が16日午後に会見を開くと発表した。時事ドットコムが報じた。

理化学研究所は15日、「STAP(スタップ)細胞」論文問題で、発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹副センター長が16日午後3時から東京都千代田区内で記者会見すると発表した。

(時事ドットコム「理研の笹井氏、16日会見=小保方氏上司、STAP論文問題で」より 2014/04/15 13:27)

笹井氏は、理研発生・再生学総合研究センターの副センター長で、ES細胞(胚=はい=性幹細胞)から体の組織をつくる研究の第一人者だ。理研が4月1日に発表した、調査委員会による最終報告書では、笹井氏の不正は認められなかったが、「シニアの研究者でありながら、データの正当性と正確性について自ら確認することなく論文投稿に至っており、過失とはいえその責任は重大である」とされた。

4月11日の朝日新聞デジタルの報道によると、笹井氏は朝日新聞の取材に対して「STAPはreal phenomenon(本物の現象)だと考えている」とこたえた。STAP細胞が実は別の万能細胞が混ざったものではないかという疑念があることについては「実験をやったことのない人の机上の考えだ」と反論したという。

専門家からの指摘では、STAP細胞が実は別の万能細胞(ES細胞)が混ざったものではないかという疑念が多い。

これに対し、笹井氏は「他の万能細胞を混ぜても、一つの塊にならない。実験をやったことのない人の机上の考えだ」と反論。ES細胞からつくれない組織がSTAP細胞ではつくれたことなどをあげ、「ES細胞では説明のできないことが多すぎる」「STAPが存在しないなら、私たちが再立証に力を入れることはない」と指摘した。ただ、小保方氏の会見や笹井氏とのやり取りでは、STAP細胞が存在するかどうか具体的な証拠は示されていない。

(朝日新聞デジタル『小保方氏の指導役「STAPは本物の現象」 来週会見へ』より 2014/04/11 05:43)

また、笹井氏は、小保方氏の会見を見た感想について「彼女の気持ちと考えを率直に語っていた。平素の小保方さんと同じ感じだった」とした上で、「若い研究者の芽を枯らせかねない状況になり、慚愧(ざんき)の念にたえない」と述べたという。

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