「小枝で火を焚いてマシュマロを焼けるサル」の動画

黄金色に焼けたマシュマロと、軽く焼いただけのマシュマロでは、どちらがお好きだろうか? どちらにしても、「カンジ」が調理してくれたら、おそらくかなり焦げたマシュマロがやってくるだろう。

黄金色に焼けたマシュマロと、軽く焼いただけのマシュマロでは、どちらがお好きだろうか? どちらにしても、「カンジ」が調理してくれたら、おそらくかなり焦げたマシュマロがやってくるだろう。

しかし、それも無理はない。カンジは、火を使って料理する技術だけでなく、火そのものを起こす方法まで身につけたボノボ(チンパンジー属のサル)なのだ。

この偉大な類人猿の見事な技能は、霊長類の世界をテーマにしたBBCのドキュメンタリー番組『Monkey Planet』で、4月初めに放送されたエピソードの中で取り上げられている。

このエピソードの中で特に驚くべきところは、カンジの火を起こす能力だ。彼には、不気味なくらい「人間らしい雰囲気」があるのだ。

冒頭の映像の中で、カンジはまず、大きな枝を折って小さくし、火をつけやすいサイズにしてから、それらを隙間の多い山になるように積み上げている。そして、マッチ箱を器用にスライドして開け、1本選んで取り出し、それを擦って火を付ける。

マシュマロを慎重に枝に通し終えると、この「ボノボのボーイスカウト」はそれを火にかざして軽く焼き、できあがったものを食べる。

アメリカのジョージア州言語研究センターに住むカンジやその妹のさまざまな能力については、10年以上前から研究されており、ハフポストアメリカ版は2011年の記事でも取り上げたが、今回のBBCの映像(冒頭の映像)は、新たに大きな関心を呼んでいる。

「NBC News」の記事によると、カンジはこのほか、400近い絵文字が表示されたタッチパッドを利用して、人間とコミュニケーションが取れるという。カンジは、「自分の調教師に対する、際立った共感」があるそうだ(ビデオゲーム「パックマン」を、ルールを理解しながら遊ぶこともできるという)。

ボノボは、人間にもっとも近縁の種のひとつだが、国際自然保護連合(IUCN)によって1996年以降、絶滅危惧種分類されている。おもに商業目的の密猟が原因だ。

[Ryan Grenoble(English) 日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]

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