有効求人倍率は上昇 一方、人手不足で営業短縮・店舗休業に追い込まれる企業

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(画像はイメージ)パソコンで求人情報を検索する人たち(東京・墨田区のハローワーク墨田)撮影日:2008年12月29日 | 時事通信社
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厚生労働省が5月2日に発表した2014年3月の有効求人倍率(季節調整値)は前月から0.02ポイント上昇した1.07倍で16カ月連続で改善し、2007年6月以来、6年9カ月ぶりの高水準となった。ロイターによると、菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、「雇用情勢は着実に改善が進んでいる」との見方を示したという。一方、総務省が同日発表した労働力調査(季節調整値)によると、3月の完全失業率は前月比横ばいの3.6%だった。

■すき家では100以上の店舗が休業 人手不足の現状とは

求人倍率上昇の裏で、飲食や小売り業、建設業などで人手不足の懸念が高まっている。

大手牛丼チェーン「すき家」は人員不足のため一部店舗で休業した。すき家を展開するゼンショーが4月17日に行った発表によると、2月から4月にかけて最大123店舗で一時休業や時間帯休業の措置を取り、それ以外にも124店舗で深夜・早朝営業を休止していた。Twitterには「本日人員不足の為 閉店です」という貼り紙が貼られた店の写真が投稿された。

すき家では、深夜などの時間帯に1人で営業する「ワンオペレーション」という勤務があるが、強盗に狙われやすいなどの問題を抱えていた。ゼンショーは6月1日をめどに全国に7つの地域運営会社を設立し、すき家の運営体制を見直すとしている。日刊スポーツによると、ゼンショーは「ワンオペレーション」を解消するため、すき家の人員を増やす方向で募集をかけているが、思うように人員を確保できていないという。

担当者は、「例年、4月は求人に対して希望者が増えるのですが、今年は想定を下回っています。新卒(採用)の応募者も減っていますし」と頭を抱える。

また、店舗を改装する建設業者が不足しており、工事の遅れにつながっているという。担当者は「どの業界も人手不足が深刻なようです。早急に開店させられるよう頑張っておりますので、もう少しお待ちください」と話した。

(日刊スポーツ「すき家 人手不足で新装開店できない」より 2014/04/29 09:03)

居酒屋大手「ワタミ」は3月27日、人員不足を解消するため、2014年度中に全店舗数の1割にあたる60店舗を閉鎖、撤退することを決めた。770人の従業員が近隣の他店舗に振り分けられる。

小売り業界でも、コンビニチェーン最大手の「セブン−イレブン・ジャパン」では3月、人材確保を強化するため、パートやアルバイトの採用専用のコールセンターを開設した。

コンビニチェーン最大手の「セブン-イレブン・ジャパン」は先月、パートやアルバイトの採用を専門に受け付けるコールセンターを開設しました。

各店舗が行っている採用だけでなく、会社自体で全国の応募を一括して受け付ける体制を整えて、人材確保を強化するのがねらいです。

(NHKニュース「流通・外食業界 人材確保を強化」2014/04/27 14:26)

■求職者の希望と企業の需要に溝

人手不足が拡大する一方で、求人は契約社員やパートといった非正規雇用が大半を占め、求職者が求める職種や雇用形態と企業の需要にミスマッチが生じている現状がある。飲食や小売り、建築では人手不足が広がる一方で、求職者の4分の1は「一般事務」を希望しているという。朝日新聞デジタルが伝えた。

現在の求人の中心は、契約社員やパートといった短期雇用の非正社員が占める。仕事を探す人が求める職と企業の需要にもズレがあるのが実情だ。

求職者1人に何人分の仕事があるかを示す有効求人倍率を職種別でみると、求職者の4分の1が希望する「一般事務」は0・28倍で、100人の希望者に28人分の仕事しかないことを示す。一方、飲食店で働く「接客・給仕」は2・64倍、「建築・土木・測量技術者」は3・97倍と、求職者と企業との間でのミスマッチが著しい。

朝日新聞デジタル「人手不足、企業が悲鳴 営業短縮や店舗の閉鎖」より 2014/05/02 05:00)

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