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『めめめのくらげ』 村上隆は「震災後」の世界をどう映画化したのか?

2014年05月13日 01時49分 JST
Frazer Harrison via Getty Images
MIAMI BEACH, FL - DECEMBER 03: A general view of atmosphere at a private dinner hosted by Harper's Bazaar Editor-in-Chief Glenda Bailey in celebration of Takashi Murakami and his new film, Jellyfish Eyes, at Soho Beach House on December 3, 2013 in Miami Beach, Florida. (Photo by Frazer Harrison/Getty Images for Soho Beach House)

世界的に有名なビジュアル・アーティスト村上隆氏がつくりだす独特で「スーパーフラット」な作品たちは、彼らを誕生させるインスピレーションになったマンガとよく似て、カラフルでキュートで表情豊かだ。しかし同時に不吉さも感じさせる。その不吉さは間違いなく、どんな時でも陽気であり続けるという「フラットさ」によってもたらされている。それは自然ではないのだ。

村上氏が初めて監督を手がけた長編映画『めめめのくらげ』(Jellyfish Eyes)でも、子ども向け映画とホラー作品の境界が曖昧になった世界が追求されている。

長さ101分のこの作品は、5月からアメリカツアーが開催され、1カ月余りかけて米国の主要都市で上映されていく(日本ではDVDとBlu-rayが2014年1月に発売)。

これまでにわかっていることをご紹介しよう。この映画は、大震災と津波後の、日本のある架空の町が舞台だ。

父親が震災で亡くなり、町に引っ越してきたばかりの主人公「正志」は、この町の子どもたちの間で秘密にされていた、大人には見ることができない不思議な生命体について知る。彼らは空中を浮遊するクラゲのような生物であり、子どもたちからは「ふれんど」と呼ばれている(子ども1人に1匹のふれんどが付くのだ)。

町のほかの子どもたちと同じように、この生命体と友達になった正志は、自分のふれんどに「くらげ坊」と名付ける。しかし、話は途中から不吉になっていく。同映画の英文公式サイトによると、可愛らしいふれんどたちは、実は「世界を危機にさらす計画」とつながっていたのだ。

ほかにも、新興宗教や秘密の研究機関などが登場するこの映画。ひとつの教訓は、「宙に浮かぶクラゲを絶対に信用するな」ということだろう。

[Mallika Rao(English) 日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]

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