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貿易赤字、22カ月連続 4月は8089億円、輸入の伸び鈍化し額は減少

2014年05月21日 17時16分 JST | 更新 2014年05月21日 17時20分 JST
Reuters

[東京 21日 ロイター] - 財務省が21日に発表した4月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は8089億円の赤字となった。赤字は22カ月連続。

消費増税前の駆け込み需要で急増した反動で、輸入の伸びが大幅に鈍化し、貿易赤字は前年に比べて7.8%減と縮小した。

貿易収支の改善は、2012年8月(同1.2%減)以来。

貿易赤字構造の変化につながるか先行きが注目されるが、財務省では、為替動向・原油価格・内外経済動向などに左右されるため「一時的なものかどうかよくみていきたい」(財務省筋)と述べるにとどめた。

季節調整値の貿易赤字額は前月比48.1%減となり、3月に比べ赤字が縮小した。

<輸出は14カ月連続増、伸び率は低迷>

輸出は前年比5.1%増の6兆0692億円。14カ月連続で増加した。品目では、自動車(5.1%増)、科学光学機器(14.9%増)、プラスチック(10.9%増)などが増加。 地域別では、中国向けが同9.8%増と13カ月連続で増加した。通信機(226.1%)、自動車(26.0%増)、科学光学機器(20.3%)などが増加した。米国向けは前年比1.9%増で16カ月連続で増加。欧州連合(EU)向けも前年比12.7%増と11カ月連続で増加した。

為替レート(税関長公示レート平均)は1ドル102.43円で、対前年度比6.7%の円安だった。

<輸入の伸び率、12年12月以来の低さ>

輸入は同3.4%増の6兆8781億円。4月としては最大だった。18カ月連続で増加したが、伸び率は2012年12月(同1.9%増)以来の低い伸びにとどまった。数量ベースでは前年比1.3%減と2カ月ぶりに減少した。

3月までの駆け込み需要の反動が大きく出た。とりわけ、原粗油が前年比11.2%減と大幅に減少した。減少は12カ月ぶり。数量ベースでも2カ月ぶりに減少した。4月からの消費税率引き上げや温暖化対策税(環境税)の引き上げを控え、前月まで急増した反動で大きく沈んだ。

一方、増加品目は、鉄鉱石(34.6%増)、半導体等電子部品(30.6%増)、液化天然ガス(11.0%増)などだった。

輸入原粗油単価は前年比5.0%上昇の7万0489円/キロリットルで、ドルベースでは同1.6%低下の109.4ドル/バレルだった。

ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、4月貿易収支の予測中央値は6460億円の赤字。輸出は前年比4.8%増、輸入は同0.8%増だった。  岡三証券の日本株式戦略グループ長、石黒英之氏は「輸入が若干予想より上振れしたため、想定していたほど赤字幅が縮小しなかった。消費増税前の駆け込み需要で3月に輸入額が膨らんだが、4月以降も業者の需要動向がさほど落ちなかったのだろう」と指摘。「百貨店や家電などの販売動向をみると、3月の大幅な伸びに対し、4月の落ち込みが軽微にとどまっている。液化天然ガスや鉄鉱石などの輸入が増加しており、企業の生産活動もさほど落ちていないのではないか」との見方を示した。

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