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ウクライナ軍、ドネツク空港占拠の武装集団を空爆

2014年05月26日 19時31分 JST | 更新 2014年05月27日 20時24分 JST
Reuters

[キエフ/ドネツク(ウクライナ) 26日 ロイター] - ウクライナ軍は26日、東部ドネツクで国際空港を占拠している親ロシア派武装集団に対し空爆を実施するともに、パラシュート部隊を送り反撃した。

ウクライナ大統領選での圧勝が確実となった実業家のペトロ・ポロシェンコ氏(48)はロシアと妥協点を探る姿勢を示したが、「テロリスト」とはいかなる交渉もしないと言明。親ロ派武装集団に対する軍事攻撃は「数時間で」終わるべきとも述べ、強硬姿勢を鮮明にした。

ウクライナ軍による攻撃が行われる中、ポロシェンコ氏はキエフで記者会見を開き、「軍の攻撃はより迅速かつ効果的である必要がある」と指摘。「反テロリスト作戦は数カ月も続くべきではない。数時間で終わるべきだ」と主張した。

親ロシア派武装集団については「単なる無法者」と一蹴し、「いかなる文明国もテロリストとは交渉しない」と述べた。

親ロシア派が空港を閉鎖した数時間後には、空港上空に戦闘機が飛来し、現場周辺では銃声と爆発音が鳴り響いた。

ロイターのカメラマンによると、ウクライナ軍は武装ヘリコプターからロケット弾や大砲で攻撃し、辺りからは黒煙が上がった。

ウクライナ治安当局の報道官は、現在パラシュート部隊が空港に入り、攻撃を加えていると明らかにした。

ポロシェンコ氏は大統領就任後、最初に東部を訪問する考えを示しており、親ロ派による空港占拠は同氏の訪問を阻止することが狙いだった可能性がある。

<ポロシェンコ氏の圧倒的勝利、正当性裏付け>

ポロシェンコ氏は「ウクライナ東部の状況改善に向け、ロシアが支援することを望む」と語り、6月前半にロシア首脳らと会談する考えも示した。

ただ「国民を保護することは国家機能の1つ」とも述べ、軍事費を拡大する意向を表明。ロシアは東部親ロ派への作戦停止をウクライナに求めているが、これに応じる気配を全く見せなかった。

ロシアのプーチン大統領は前週末、ウクライナ大統領選について「国民の決定を尊重する」と発言。ラブロフ外相もこの日、ポロシェンコ氏と対話の用意があると述べた。

だが西側諸国は、これまで何度もウクライナ国境付近の軍部隊を撤収させるとしながら実行に移していないとして、ロシアに対し懐疑的な見方を崩していない。

25日実施の大統領選挙では、ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州において、親ロシア派の妨害で全体の約8割の投票所で投票ができない事態となった。

だがポロシェンコ氏が大統領選で圧倒的な勝利を収めたことで、ロシアが現在の暫定政権のように、ポロシェンコ氏についても正統性を認めないことは難しくなる。

ウクライナ国民が国家の結束を示すため、ポロシェンコ氏に圧倒的な支持を寄せたことは明らかだ。同氏は過去に、親ロシア派、反ロシア派の両方の政権で閣僚経験があり、双方の橋渡し役が可能な現実主義者と目されている。そのためロシアが暫定政権に向けていた執拗な国家主義者との批判から、逃れられる可能性もある。

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