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朴槿恵・韓国大統領、沈没事故で守勢に回った統一地方選の結果は

2014年06月04日 23時39分 JST | 更新 2014年06月04日 23時39分 JST
EPA時事

朴槿恵・韓国大統領の今後の政局運営を占う上で注目された6月4日の統一地方選は、道知事やソウル・釜山などの主要市長選で与党・セヌリ党系が京畿道知事や釜山、大邱市長など8人、野党系がソウル市長など9人の当選を決めた

小学校から高校までを統括する道・主要市単位の「教育監」選挙では進歩(革新)系13人、保守系4人が当選した。

4月16日に304人の死者・行方不明者を出した大型旅客船「セウォル号」の沈没事故では朴大統領に批判が集中し、最大野党の新政治民主連合は与党批判を強めたが、朴大統領初の全国一斉の選挙結果は、どちらが勝ったとも明言しにくい結果となった。

与党・セヌリ党支持を鮮明にする大手全国紙・朝鮮日報は、以下のように述べている。

「セウォル号審判論」と「今こそ朴槿恵」が真っ向からぶつかった6月4日の地方選挙で、民心はどちらかを選ぶ代わりに、絶妙なバランスの上に立ち止まった。そして無能な政府と無気力な与党、勝つしかない選挙で完勝できなかった野党すべてにイエローカードをつきつけた。

(朝鮮日報「与党に責任問い、野党に警告をつきつけた「民心のむち」」より 2014/06/05 03:26)

また、野党的なスタンスの全国紙・ハンギョレ新聞は、「セウォル号への怒りが朴槿恵政権への完全な審判には至らなかった」として、理由を以下のように分析した。

まず、「朴槿恵マーケティング」が一定の成功を収めたとみるべきだ。セヌリ党は選挙終盤に「大統領の涙をぬぐわなければ」「朴槿恵を助けなければならない」と訴えたことが、(与党の)票田の釜山と大邱で確実に威力を発揮した。投票前の情勢調査と、出口調査の結果は正反対になった。終盤に有権者の急激な変化があったことがわかる現象だ。

次に、(野党)新政治民主連合の限界もある。金ハンギル・安哲秀代表が率いた指導部は、選挙期間に明確な争点を示すことも、国民をリードすることもできないまま、終始無気力な姿を見せた。専門家の多くが選挙前から、同党の20%台の支持率では意味のある勝利を収めるには限界があると指摘していた。

(ハンギョレ「民心、朴槿恵政権に警告…野党にも「完勝」させず」より 2014/06/05 00:41)

今後の関心は、朴槿恵大統領が求心力を失わずに政権運営を続けられるのかに移る。当面はセウォル号沈没事故の混乱で引責辞任した首相の後任を指名し、国会で承認を得なければならない。朴大統領がセウォル号事故を受けて提案した海洋警察の解体など行政機構改革も、国会での審理が本格化する。野党は地方選の結果を受けて攻勢を強めると予想される。

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