東京国立博物館の「国立故宮博物院」展ポスターに台湾が抗議 「展覧会中止も」

東京国立博物館(東京都台東区)で6月24日から開幕する特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」。そのPRに使用されているポスターなどに正式名称である「国立」が書かれていないとして、台湾政府が東京国立博物館に抗議、訂正されなければ企画展中止も辞さないとの声明を発表したと複数の台湾メディアが報じた。
猪谷千香

東京国立博物館(東京都台東区)で6月24日から開幕する特別展「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」。そのPRに使用されているポスターなどに正式名称である「国立」が書かれていないとして、台湾政府が東京国立博物館に抗議、訂正されなければ企画展中止も辞さないとの声明を発表したと複数の台湾メディアが報じた。台北の国立故宮博物院のサイトでも、同様のリリースが発表されている。

台湾メディアによると、6月20日に馬英九総統の声明が発表され、「国立故宮博物院」が正式名称であり、訂正されない場合は、展覧会の開幕に参列する予定だった馬総統夫人の来日や、九州国立博物館への巡回展を含めた展覧会も中止すると明言したという。

台湾の通信社「中央社」が報じたところによると、「19日、会場となる東京国立博物館の周辺などに貼られたポスターに、「国立」の文字のないものが含まれていることに台湾のメディア関係者が気づいた」という。

6月20日午後4時現在、東京国立博物館の公式サイトや、エントランスの看板などでは、「台北 國立故宮博物院-神品至宝-」 が正式名称として明記されているが、展覧会の公式サイトには「台北 故宮博物院 - 神品至宝 -」となっており、「国立」の文字が書かれていない。

東京国立博物館のエントランス

また、ハフィントンポストが確認したところ、東京国立博物館の周辺に掲示されたポスターでも、「国立」が書かれていないタイトルが採用されていた。

展覧会では、神品と呼ばれる「翠玉白菜」も出展されることから、注目を集めていた。中時電子報は6月20日14時15分に、「国立」騒動で東京国立博物館で開かれる予定だった「翠玉白菜」の記者会見が遅れていると報じている。

【UPDATE】東京国立博物館の公式twitterで、以下のような発表があった。(2014/06/21 13:40)

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