九州自動車道でバスジャック 西鉄高速バスを刃物男が乗っ取る

7月20日午前、福岡県の九州自動車道を走っていた西鉄高速バスの車内で、男が運転手に刃物をつきつけ、別の行き先に向かうよう脅迫した。福岡県警は車内で男の身柄を拘束し、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した。
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7月20日午前、福岡県の九州自動車道を走っていた西鉄高速バスの車内で、男が運転手に刃物をつきつけ、別の行き先に向かうよう脅迫した。福岡県警は車内で男の身柄を拘束し、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕した。乗客20人と運転手1人にけがはないという。

県警によると、男は自称福岡県福智町赤池、無職小林優之容疑者(26)。逮捕容疑は、7月20日午前11時35分ごろ、同県太宰府市水城2丁目の九州自動車道(下り)に停車中のバス車内で、刃体の長さ約12センチのナイフ1本を携帯していた、というもの。

(朝日新聞デジタル「走行中のバスに包丁持った男、逮捕 けが人なし」より 2014/07/20 14:11)

バスは西日本鉄道の子会社、西鉄バス筑豊(福岡県飯塚市)が運行する、福岡県直方市から福岡市中心部の天神へ向かうバス。運転手は午前11時10分ごろ、SOS信号を発信したという。

警察によりますと、男は、運転手に刃物を突きつけて「まっすぐ行け」などと脅し目的地をそれて熊本方面にバスを走らせたため、警察が追跡していたところ、およそ30分後の午前11時半すぎに、太宰府インターチェンジ付近でバスが止まり、警察官が車内で男を取り押さえて銃刀法違反の疑いでその場で逮捕しました。

(NHKニュース「走行中のバスに「刃物男」 警察が追跡・逮捕 」より 2014/07/20 15:11)

Twitterには、SOS信号の発信とともに車両後方に表示された「SOS 110番へ」という表示に驚くツイートが投稿されていた。

西鉄高速バスは2000年5月3日、佐賀市から福岡へ向かうバスの車内で、当時17歳の少年が刃物で運転手を脅してバスを乗っ取り、乗客1人を殺害した事件があった。

三日午後一時三十五分ごろ、佐賀発福岡行きの西日本鉄道高速バス「わかくす号」=平野忠運転手(五六)=が九州自動車道を走行中、福岡県太宰府市の太宰府インターチェンジ付近で、平野運転手が乗客の男に刃物を突きつけられ、乗っ取られた。バスはその後、男の指示で山口県の中国自動車道を経由して山陽自動車道を東へ走り、午後五時五十分ごろ、広島県東広島市の奥屋パーキングエリア(PA)で広島県警のパトカーに停車させられた。奥屋PAで女性三人が救出されたが、佐賀市水ケ江三丁目、塚本達子さん(六八)が首などを切られ死亡、二人が重軽傷を負った。男は佐賀市内の十七歳の少年で、広島県警などが殺人容疑などで捜査。少年は短銃とスタンガン、防弾チョッキ、簡易トイレを要求し、バスは奥屋PAを出て再び東に向かい、午後十時ごろ、東広島市の小谷サービスエリア(SA)で止まり給油した。少年は六歳の少女に刃物を突きつけるなど乗客を人質に取っており、両親が現場に到着し、説得にあたる。

(朝日新聞2000/05/04付朝刊「バス乗っ取り、1人刺殺 17歳、刃物持ちろう城」より)

広島県警は四日午前五時過ぎ、広島県東広島市の山陽自動車道・小谷サービスエリアに停車中のバスに捜査員を突入させ、銃刀法違反と人質による強要行為等の処罰法違反の容疑で、佐賀市内の無職の少年(一七)を現行犯逮捕した。近く殺人容疑でも再逮捕する。

(中略)

同県警は西条署に捜査本部を設置して少年の取り調べを開始。少年は容疑事実を認めたものの、動機については「言いたくない」と供述しているという。救出の際、乗客一人が割れた窓ガラスでけがを負い、死傷した乗客は六人となった。

(朝日新聞2000/05/05付朝刊「一瞬のすき、2分間劇 人質15時間半ぶり救出 西鉄バス乗っ取り」より)

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西鉄高速バスジャック事件(2000年5月3日-)

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