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「自殺ツーリズム」 安楽死を求めてスイスへ渡航する人が急増

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EUTHANASIA
Martine Doucet via Getty Images
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チューリッヒ大学の研究者らによって「自殺ツーリズム」という研究論文が発表された。安楽死を遂げるためスイスに渡航した外国人が急増しているという。論文によると、2008年は123人だったのに対し、2012年は172人と4年間で1.4倍に急増。神経筋疾患の患者が多数を占めていたという。47Newsなどが報じた。

急増の詳しい原因は不明だが、スイスでは医師が薬物を処方し、死を選んだ患者が自ら使用する「自殺ほう助」が事実上認められており、支援する団体も存在する。08~12年に31カ国の計611人(23~97歳)が安楽死の目的でスイスに渡航。平均年齢は69歳で約6割が女性。
 
(47NEWS「スイス、安楽死目的の渡航者急増 4年で1・4倍」より 2014/8/22 09:39)

611人の渡航者を国別に見るとドイツとイギリスだけで3分の2を占め、フランス、イタリアなどが続いた。48%以上の人が神経疾患を抱えていたほか、がん(37%)、リウマチ(25%)、心疾患(15%)などの疾患を抱えており、約3分の1の人が複数の疾患を抱えていた。

suicide tourism

スイスには、病気の末期症状や重度の身体疾患・精神疾患者に対し、有資格者の医師と看護師の援助を受けて自殺を幇助する「ディグニタス」という非営利団体が存在する。

論文によると、ディグニタスは年間600件の安楽死の案件を扱っており、そのうち150〜200は海外からの渡航者によるものだとしている。論文の中の611人の安楽死のほとんどにも、ディグニタスが関わっていた。イギリスのBBCによると、ディグニタスはその活動によって、年間9000〜1万500スイスフラン(100〜120万円)を得ている言われている。

なお、スイスにおける安楽死では、現在1人当たり約3000ドル(約31万円)のコストがかかるという。論文執筆者の一人であるユリアン・マウスバッハ博士は、海外諸国が安楽死を認めていないために患者がスイスまで旅行しなくてはならない状況や、安楽死のコストをスイス政府が支払い続けるべきなのかという問題を指摘しているという。

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