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ゴールデンボンバー、「ローラの傷だらけ」特典なし・ジャケットも真っ白のシングルを発売した理由

2014年09月19日 23時15分 JST | 更新 2014年09月19日 23時27分 JST

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金爆、特典なしシングル発売はクレームがきっかけ

ゴールデンボンバーが、映像や握手券などの特典を付けず、ジャケットも真っ白のシングルCD「ローラの傷だらけ」を発売。9月1付シングルランキングで初動4.3万枚を売り上げ、初登場2位にランクインした。その背景には、リーダー・鬼龍院翔の音楽への真摯な思いがあった。

■テレビ番組のサプライズ企画がきっかけに

ゴールデンボンバーのシングル「ローラの傷だらけ」が初動売上4.3万枚を売り上げ、9/1付シングルランキングで2位に初登場した。封入・販促用特典を一切付けず、ジャケットへの写真掲載もなし、CDのみ1形態でリリースされている。これまで握手券などの封入特典や複数形態での発売を毎回実施しており、1月発売の前作「101回目の呪い」は初動売上15.8万枚を記録している。

なぜこのタイミングで今回の試みを行ったのだろうか。所属するユークリッド・エージェンシーの会長・木村敏彦氏は、以下のように語る。

「随分前から、握手会の実施については様々な課題がありました。例えば券の配布1つにしても、先着順や抽選など、いろいろな方法がありますが、どの方法を取っても一部のお客様からはクレームが来ます。そんななか、テレビの企画で、メンバーがコンビニ店員を務めるサプライズが実施されました。その際、来店したお客様から握手を求められる場面もあり、オンエアを見た一部の方から“自分たちはCDを買って握手券を手に入れているのに!”というクレームが届いたんです。それがきっかけとなり、握手券がトラブルの原因になったり、メンバーの行動まで制約するのなら封入するのをやめよう、ということになりました」

握手券の問題がきっかけとなり、最終的には音楽以外の要素を一切取り除くかたちでリリースされた本作だが、そうなった背景には、全作詞・作曲を担当する鬼龍院翔(Vo/リーダー)のたっての希望もあったという。

その結果、“業界に一石を投じる”作品として話題になったわけだが、木村氏は「問題提起するようなつもりは全くなくて、自分たちだけの問題」と説明する。

「音楽だけにスポットを当てたい、という鬼龍院の意向が大きいです。90年代の音楽シーンを見てきたアーティストにとって、オリコンランキングで1位を獲ることは、憧れでもあります。ただし、実際に1位を獲ると、特典のお蔭もあるからと手放しで喜べない。彼が“特典一切なしで勝負したい”と思う気持ちもよく分かり、今回のリリースを決めました」

当初、3~4万枚程度の売上を見込んでいたが、蓋を開けてみれば予想を上回る結果に。とはいえ前作より大幅な売上ダウンとなった。しかし木村氏は、「そのことよりも、今回の試みでゴールデンボンバーの核である音楽にスポットが当たったことが大きい」と強調する。

「価格も低く抑えていますし、今までゴールデンボンバーのCDを手に取ったことのない方にも彼らの音楽が広がってくれたら嬉しいです」

昨年・今年と続けて、47都道府県ライブを実施しているのも、ライブを観る機会の少ない地方のファンの元へ行くことで、ゴールデンボンバーのライブがより深く長い期間、心に残ることを期待しているためだ。

「メンバーの意向は“長く活動する”ということなので、利益を追求するよりも、将来に向けて種を撒くことのほうが重要だと思っています。初動売上の結果に一喜一憂して終わってしまう風潮がありますが、楽曲が本当の意味でヒット曲になるか、ファン以外の人にも浸透させられるか。本当の勝負はこれからなんです」

鬼龍院は自身のブログで“今回このように売ったことで特典に埋れていた音楽と僕もみんなも向き合うことができた。そして皆様のおかげで当初の予想より売上はとても健闘した。音楽の力を感じることができてよかった”と書いている。音楽の力を信じ、独自の路線を突き進む彼ら。その目は、しっかりとバンドの将来を見据えている。(ORIGINAL CONFIDENCE 14年9月22日号掲載)

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