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「開かずの図書館」大阪府立高校の約2割 橋下知事時代の行革が原因

2014年09月22日 18時55分 JST | 更新 2014年09月22日 20時07分 JST
Gary Conner via Getty Images

大阪の府立高校の約2割にあたる24校の図書館が、昼休みや放課後などに生徒が利用できない「開かずの図書館」状態にあることがわかった。2009年の行政改革で、専任の学校司書が廃止され、業務を割り振られた教職員の手が回らないことが原因だという。MSN産経ニュースなどが報じた。

府教委によると、定時制も含めた153校から回答があり、昼休みは開けているが放課後は開けていないが12校、逆が10校、両方とも開けていないが2校だった。(中略)
 
当時府知事だった橋下徹大阪市長が21年、人員削減の一環で図書室専任の実習助手の廃止を決定したが、代わりに業務を割り振られた教職員が担当教科との兼任で忙しく、時間を割けないのが原因とみられる。
 
(MSN産経ニュース「昼休みや放課後に図書室使えない!? 大阪府立高校24校で利用制限 橋下府知事(当時)の専任助手廃止で教職員の負担増が原因?」より 2014/09/22 15:49)

学校図書館法では、図書の選択・収集や読書指導などを行う学校には司書教諭を置かなければならないとされている。司書教諭は、教諭として採用された職員が担当する必要があるが、必ずしも専任である必要はなく、他の教科を教えながら図書館業務を担当する兼任も許されている

一方で、司書教諭とは別に、教員としてではなく事務職員として採用された人が学校図書館に勤務する「学校図書館担当職員(いわゆる「学校司書」)と呼ばれる存在もある。司書教諭が生徒らに指導を行えるのに対し、学校司書は事務的な業務を遂行するという違いがある。

大阪府では2009年まで、学校司書のような図書館担当職員として、独自に「実習助手」という職種の人を充てていた。司書教諭を助けるとされる実習助手は、学校司書が事務職であるのに対して教育職となっており、生徒への指導なども可能となる。

しかし、2009年当時の橋下徹・大阪府知事は、財政難を理由に実習助手の図書館配置を廃止。担当教科の授業と兼任となった司書教諭の負担が重くなったことから、昼休みや放課後などに生徒が利用できない図書館がうまれた。

文部科学省では2014年6月に学校図書館法が改正(2015年春施行)。学校には専任の学校司書を置く努力義務が課された。大阪府の現状は政府の方針と逆行するため、府の監査委員は是正を求めるという。

なお、神奈川県の横浜市では2013年10月から、時給1100円程度の専任の学校司書の導入を進めている。データ管理が正確な56校で年間の平均貸出冊数を比べたところ、学校司書を設置するようになってから図書の貸出数が1.45倍に伸びたという。

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