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購入意欲をかきたてて衝動買いさせるために、企業が仕掛ける12の「カラクリ」

2014年10月22日 01時27分 JST | 更新 2014年10月22日 01時28分 JST
shutterstock

お気づきでないかもしれないが、世の中の企業はすべて、人々がいつの間にかお金を使ってしまうよう仕向ける戦略をいろいろ開発している。企業は、人間が合理的な存在ではなく、感情に左右される生き物であり、無意識のうちに操作されやすい、ということを熟知しているのだ。

人々にお金を使うよう仕向けるべく、隠されたメッセージや微妙なデザイン、特別な音楽などを紹介していこう。こうしたものを意識化すれば、気がつかないうちに無駄遣いしてしまうことを避けられるかもしれない。

1. ハイネケンとアマゾンのロゴには「スマイル」が含まれている。

ハイネケンのロゴにある3つの「e」が、笑って見えるようにデザインされていることに気がついていただろうか。

ハイネケングループ社のグローバル・エクスターナル・コニュニケーション部門ディレクターであるジョン・クラーク氏によれば、このデザインは、1958年に同ビールのデザインが更新されたときに、創業者の孫であり現在の会長兼CEOであるフレディ・ハイネケン氏が、「もっと親しみ深くなるよう」考案したものだ。

アマゾンのロゴにある「AからZを指し示す黄色い矢印」も、同様の効果を狙ったものだ。デザインを担当した広告代理店ターナー・ダックワースのサイトによると、巨大電子商取引サイトに「より人間らしいフィーリング」を与えることをねらったという。

2.シリアルなどの箱に「人間的なマスコット」

社交的そうに見える虎や、元気そうな妖精が、朝食と関係があるかといえば、そんなことはない。しかし、ブランドがキャラクターで擬人化されると感情的な結びつきを持ちやすいことが、研究で明らかになっている。買い物客たちは、シリアル(あるいはトイレットペーパーやタイヤや保険)ではなく、友達を買っているのだ!

3.キャラクターの視線は下を向いている

コーネル大学で行われた最近の研究によれば、人気のある子供向けシリアルブランドの箱に描かれたキャラクターの視線は、3分の2が下を向いている。背の低い子供と視線を合わせやすくなり、子供のブランドロイヤルティを高めることができるのだという。

同研究のチームは、「Trix」というシリアルの箱を2つのデザインで用意した。「下に視線を向けるウサギ」と、「真っ直ぐ正面を見据えるウサギ」だ。被験者に見てもらったところ、「アイコンタクト」ができる下を向いたデザインのほうが、「ブランドの信頼感」が16%、「ブランドとの結びつき」が28%増加したという。

4.メニューのデザインで売り上げが変わる

左は、文字が多すぎる以前のメニュー、右は更新されたメニュー

レストランチェーンのアイホップ(IHOP)は、提供しているメニューのデザインがごちゃごちゃとしてわかりにくいことに気がついた。そこで、食欲をそそる写真と、枠と、カラーコード化されたカテゴリーで整理したすっきりしたデザインに変更した(掲載品も180から140に縮小。また、「55歳以上のメニュー」や「キッズ向けメニュー」のコーナーも作成した)。

メニューを把握しやすくし、注文量を増やすことを狙ったこのアイデアは見事に当たり、2013年6月の変更以来、売上は3.6%伸びたという。

5.香りで購入意欲を促進

ホリデーシーズンのショッピングモールで、シナモンの香りが漂っていることに気がついたことはあるだろうか? どうやら、「楽しげな香り」は、買い物意欲を増進させ、この店にまた来ようという気にさせるらしい。

「Time」の2013年12月の記事によると、デパートチェーンのブルーミングデールズでは、水着売り場にココナッツの香りを漂わせている。また、紳士服の高級ブランドヒューゴ・ボスなどの店舗でも、ブランドを象徴する香りに関して、専門家の知恵を受けている。

6.スーパーの入口にフルーツや野菜を陳列する理由

どのスーパーでも、入口に青果売り場が設けられているのは偶然ではない。こうしてまず最初に健康的な食材を買わせておけば、あとでクッキーやポテトチップ、ソーダといったジャンク系を買う際の罪悪感を軽減させることができるのだ。

7. 価格をつり上げてから値下げする

2013年にロイターは、デパートチェーンのJ・C・ペニーが、「値下げするのための値上げ戦略」を採用していることを明らかにした。セール中に製品の価格をわざとつり上げてから値下げすることで、お買い得感を演出しているのだ。

8. アップルは、iTunesダウンロードの領収書の送信をわざと遅らせている

気軽に注文できるオンラインショッピングでは、つい衝動買いをしてしまいがちだ。WIRED誌の記事によると、アップルは、そんな衝動買いの罪悪感を和らげる賢い方法を採用している。iTunesやApp Storeで買い物したアイテムの領収書は、本来であれば即座に送信できるものだが、同社は数時間から数日、わざと遅れらせているのだ。

9. バーやレストランのメニューにドルマークが記載されていない

コーネル大学ホテル経営学部で行われた研究によると、バーやレストランのメニューで価格にドルマークが併記されていないほうが、財布の紐がより緩みやすいという。

10. 買い物前に商品に触らせる

カリフォルニア工科大学で2010年に行われた研究によると、買い物前に商品を実際に触れることができた場合、客は50%多く購入するという。便利なオンラインショッピングが普及したとはいえ、直接商品を手に取ることができる従来型の店舗にもまだチャンスがあるわけだ。

11. 店内に穏やかな音楽を流すのは、長く留まらせ、ブランドへの愛着を高めるため

マーケティング専門家のマーティン・リンストロームは、『Brandwashed: Tricks Companies Use to Manipulate Our Minds and Persuade Us to Buy』(邦訳書『なぜ、それを買わずにはいられないのか―ブランド仕掛け人の告白』)のなかで、妊娠している女性客をターゲットにした、あるアジアのショッピングモールの戦略を挙げている。妊婦である客たちが生まれた頃に流行っていた穏やかな音楽を店内で流すことで、売上高を上げることに成功したというのだ。同書によれば、その後生まれた子供たちも、この音楽で気持ちが落ち着く効果が見られたそうだ。

スコットランドで行われた別の研究によれば、ディナー時にゆっくりとした音楽が流れるレストランでは、速いテンポの音楽が流れるレストランより売上が上がるという。スターバックスの店内でスローなジャズが流れていたり、店舗のエレベーター周囲でゆったりした音楽が流れているのはそのためかもしれない。

12. アップテンポの曲は衝動買いを促進する

穏やかな音楽が売上を促進する場合がある一方で、「European Journal of Scientific Research.」に掲載された研究論文によると、アップテンポの曲は店内での客の移動を速め、衝動買いを促す効果があるという。

[Kevin Short(English) 日本語版:ガリレオ]

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